第39話 激戦
「マジかよ。全部きてるんじゃないか。何匹いるんだ」
「50はいますね」
「ゴブリンに食われる最後は嫌だな」
「不吉な事は言わないでください!」
「いや、この状況ハッピーな事を思いつくやつはイカれてるだろ」
「俺、今日初デートなんだけど。初デートで死にたくない」
もうみんな覚悟は決まっている。あの数を相手にしたら完全にスキルは尽きる。女性が3人含まれているので体力的にも俺を含む男性8名が前に出るしかない。
「そろそろおしゃべりの時間は終わりみたいだな。きたぞ!」
「来たら死ぬってわかんないのかね。モンスターにそんな頭ないか『アイスエッジ』」
ついに戦闘が始まり、入ってきたゴブリンから順番に仕留めていく。
最初の15匹程を仕留めたタイミングで全員のスキルが尽きたようで、近接戦が始まるが、このタイミングでスキルホルダーではない人達にも参戦してもらう。
基本はスキルホルダーの人との2人組であたってもらい、俺も2人でゴブリンと戦う。
入ってきたゴブリンを待ち構えバスタードソードで斬りつける。
本来はじっくり時間を使って見極めたいところだが、後が詰まって次から次へと押し寄せて来る。時間をかければ不利になるので、速攻をかける。
ゴブリンが棍棒で殴りかかってきたのを避けるが、連続で攻撃してきたのでバスタードソードで受け止めて攻撃を押し止める。
全身の力を目一杯込めてバスタードソードを支えるがすごい力だ。
「やってください!」
「まかせろ!」
俺と力比べになり、完全に無防備となった背中に、ペアの人が剣を突き立てる。
その瞬間ゴブリンからの圧が緩んだので、押し返しそのまま首を刎ねた。
「次です!」
ゴブリンが消失したと同時に次のゴブリンが現れ、すぐに戦闘が始まる。
さっきの戦闘で身体的ダメージはないものの既に肩で息をしている状況なので、連戦はキツイがやるしかない。
連携での攻撃はよかったが、やはり力比べとなると消耗が激しすぎるので俺は完全に戦略を変え、ゴブリンの攻撃はとにかく避ける事にした。
レベル4となったステータスのおかげで、集中すればスピードは俺の方が上だ。
最初から連撃が来るとわかっていれば、対応は可能。
極限まで意識を集中してゴブリンの動きを見極め、バスタードソードを振るう。
骨にあたり、止まってしまうが無理をせず剣を引き抜き一旦下がり、再び斬りかかる。
痛んだゴブリンの動きは鈍く、攻撃を躱し頭部を剣で叩き割る。
「ふ〜っ、ふ〜っ」
息を無理やり整え3匹目に向かうが、その時スキルホルダーの1人が倒れた。
「俺は大丈夫です、行ってください」
今は、とどめているが、攻撃の手が減れば、侵入を許し状況が変化してしまう事もあり得る。
俺のペアの人に向こうのフォローに行ってもらい俺は1人で戦う。
あとがき
モブから6が発売され、少し時間ができる予定で本作を投稿し始めましたが、コミック等もあり、今まで以上にお仕事をいただいていてなかなか厳しくなってきました。
皆様の応援を活力に頑張ります。
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