第33話 変わりゆく日常

この1ヶ月で変わった事。

それは俺の立場だけじゃなく、明らかにモンスターが増えている。

学校だけじゃなく、日常生活の中でもモンスターに遭遇する機会が増えている。

掲示板にも書き込みがあったが、その理由はわからない。

ダンジョンの出入り口は監視されているはずなので、どこかに違う出口でもない限りはイレギュラー的に地上に発生したモンスターが増えているという事なのだろう。

レベル4になった俺は今のところ大丈夫だが、スキルホルダーではない一般の人にとっては、ゴブリンであっても恐怖の対象でしかなく、生活に支障をきたし始めている。

特に女の子が1人で出歩く事は、徐々に難しくなってきている印象を受ける。

そしてモンスターの増加に比例するようにスキルホルダーの数も増えているのか、学校の生徒でセイバーになったものも更に数人現れた。

そんな中、向日葵も例外ではなく何度かモンスターと交戦する機会があったようで、既に魔石を2つ手に入れており、俺は頼まれて組合に出向き売却した。

自分の持っていた3個と合わせて70000円となったので、お小遣いとしてはかなりのものだ。

そして俺には既にセイバーとしての最初の報酬が支払われていた。当然向日葵にも20000円をお小遣いとして渡しているので、向日葵の今月のお小遣いは50000円を超える。

中学生のお小遣いとしてはどう考えても貰いすぎだと思うが、本人は既に服とかに使い込んでいるようだ。

そして肝心の俺の『ガチャ』だが、順調に武器なんかも景品で当たっているが流石に死蔵させ消去させるのも忍びないので、一応組合で売れないか確認してみたが、ノンブランドの出どころがわからない武器は買い取れないとのことだった。

まあ考えてみれば、命がかかっているので、粗悪品の可能性のある出所の確かでない武器を買い取ってもらえないのは当然だ。

組合の職員に鑑定スキル持ちでもいれば違うのかもしれないが、回数制限があるだろうからやっぱり難しい気がする。


「はい、これ向日葵の分」

「お兄ちゃんありがとう。助かる〜」

「向日葵も貯金しろよ」

「お兄ちゃん、中学生は今しかできないんだよ。せっかくお金があるんだから楽しまなきゃ損でしょ」

「そうかもしれないけど」

「それに、もうちょっと大きくなったらセイバーになればお金の心配は無くなるし」


向日葵の言う事も間違いではないのでなんとも言えない。


そして翌週の日曜日俺は何故か向日葵だけではなく、三上さんと神楽坂の4人でショッピングモールに買い物に来ていた。

いや、理由はわかっている。

三上さんと神楽坂さんが買い物に行きたいけど、モンスターの不安があるから、セイバーである俺と一緒に行きたいとお願いされたからだ。

セイバーである以上かわいい子のお誘いを断ることなどできないので2つ返事で返したのだが、いつのまにか向日葵も一緒に行くことになり今に至っている。



お願い

ついに本日4/1にHJ文庫モブから始まる探索英雄譚6が発売になりました!

電子は既に解禁です。

地域によっては来週店頭に並びますが、是非土日のお供に買ってください!!

買ってもらえると次は7巻です。

よろしくお願いします。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る