第5話 初討伐
私は6歳になった。
私とリリアンは今、領内の森の中を進んでいる。リリアンは私が初めて魔物のいる森に来るということもあり、周りを見渡しながら警戒している。屋敷からここまで馬車で1時間かかり、そこから30分ほど歩いている。
突然、リリアンが止まった。
「ネオ様、近くにファンシーラビットがいます。弱い部類の魔物ですが、油断しないように。」
「わかっている。」
とるに足らない魔物とわかっていても思わず構えた。
草が生い茂った木の下から出てきたのは、見た目はただのウサギだ。
この魔物はファジーキャットといい、その名の通り、毛深くふわふわした見た目を持つ、非常にかわいらしい外見のモンスターである。彼らは、通常、森や草原など、自然の中で見つかる初心者が倒す魔物の代名詞である。
「ネオ様。ファンジーキャットは一匹だけのようですし、魔法で倒してみてはいかがでしょうか。」
「わかった。」
消えろ。
『時空切断(じくうせつだん)』
その瞬間、空間が切れた。
その切れ目からは宇宙のような光景がのぞいており、ファンジーキャットは胴体の真ん中が急になくなったことにより、何が起きたのか察知することもなく、死んだ。
私は全属性は使えるが、その中でも無属性が得意なようだ。時空切断(じくうせつだん)は無属性に属する中級魔法だ。ファンジーキャットにはオーバーキルすぎたかもしれない。
「ネオ様、中級魔法まで使えるのですか。」
リリアンはとても驚いているようだ。その反応は当然だ。
中級魔法はなんせ魔法を学ぶものでも魔法学校を卒業したものがようやく使えるものなのだから。
そらまだ魔法の魔の字を学んでいないはずの私が使えたら無理はない。
これくらいのことは当然だ。なんせ私は将来帝国を支配するものなのだから。
『レベルアップしました。』
その時、体の底から熱くなる感覚を味わった。レベルアップしたようだ。この感覚は万能感に近い。体からいくらでも力が湧き上がってくるようだ。
『レベルアップにともない、以下の能力が解放されます。』
『支配者の器-v2にともない以下の能力が解放されます。
権威主義の極意- 相手を自己の権威下に統御する支配術
意の理論- 相手の意思を支配するための論理操作技術
唆言幻惑- 相手に虚偽の情報を与え、自己の思惑を実現させる術』
『血塗られた復讐の守者-v2により以下の能力が解放されます。
血の復讐- 相手の血液を使って、復讐の力を発揮する能力。自分自身の傷を
回復させ攻撃力を上げることができる。
復讐の連鎖- 相手の行動に反応して、復讐の呪いをかける能力。呪いが連鎖
して相手を追い詰め、最後には死に至らしめる。
復讐の仇討ち- 相手を仇と見なし、その仇に打ち勝つために自らの命を賭す能
力。自身の攻撃力を大幅に上げ、相手を破壊する。』
『加護スキル輪廻死霊神の響が追加されました。
効果はロックされています。』
お楽しみの加護スキルはまだ使えないようだ。
――ギャァァァァオォォォ!!!
とその時、自分たちがいた近くから大声が聞こえた。
「これはハイオーガの鳴き声!!」
とリリアンが言った。
森の奥にしかいないはずのハイオーガがなぜこの浅い森に出てきているのだろうか。
まあ、私のレベルアップした能力の餌食になってもらおうか。
現れたハイオーガは、筋肉質で巨大な魔物だ。全身が筋肉で覆われており、身長は3メートル以上、体重は1トン以上という、人間とは比較にならないほどの巨体を誇る。その見た目は、凶暴さを物語っているかのようだ。通常の攻撃では傷をつけることができず、硬い皮膚や強靭な筋肉を持っている。ハイオーガは、山岳地帯や荒野など、大自然の中で見つかる強力な魔物である。
その時、
『権威主義の極意』
能力が発動した。
先ほどは暴れていたオーガの動きは止まり、私を主人でもみる目で見ている。
何かを命令してみても、その通りにするようだ。
今日から私はこのハイオーガを飼うことにした。
{名前}:ネオ・ファルコン
{種族}:人間
{性別}:男
{年齢}:5歳
{スキル}
支配者の器-v2
血塗られた復讐の守者-v2
{加護}
生命の輪廻や死を司る女神ディワーリの加護
{加護スキル}
輪廻死霊神の響
{ステータス}
レベル:2
身体能力:607
魔力:52405
頭脳:4600
潜在能力:SSS+
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