第141話 賢者の時間、そして
どれくらい時間が経っただろうか。
全てが空しい。そう思いつつ俺は惨憺たる戦場を眺めていた。
まずはドルゴルを意識が無くなるまで攻め尽くした。
その時に魅力に
なのでドルゴルがイって意識を完全に失った後。
発情して互いをまさぐっていたサダハルとシュウヘの背後から近づき、それぞれぶすっと
更に一人でもだえていたナリマを意識が無くなるまで可愛がって。
ついでにミーツ氏、そしてリサまでいただいてしまった。うん、男もイイが女もイイ。
ただリサ、こっちの方の経験は無かったようなので少し固かった。俺の方も異性の経験はあまり……だったので少し痛がらせてしまった。もう少しゆっくりほぐせば……
という事で全員を倒したところでさしもの俺の無限性欲も力尽き、賢者の時間となってしまった訳である。
俺とドルゴルのアツい戦いで
『その通りだ。神は目覚めた。危機は去ったのだ』
出たな。俺にとっての諸悪の根源、
『否定はしない。
故にアストラルで激しい戦いを起こし、エーテル世界の神をも刺激した。結果、
いや、きっと真相はこうだろう。
「この戦いで力を得た
『相互刺激という奴だ。結果として神の病は去った。エーテル界もアストラル界、こちらで言うアナボリック世界も当分は問題無くなるだろう。神が原因となるような事態では』
「当分とはどれくらいだ」
『ざっと
なるほど。とりあえず一介の人の身としてはそれ以上を望むのは高望みだろう。
さて、それでは現実の問題に目を向けよう。目の前に広がっている惨憺たる、性の暴走の痕跡を。
「神の方はわかった。それはいいがこの事態、俺としてはどう収拾つければいいんだ。後が怖いぞ」
何せ魅力スキル全開にしてヤってしまったのだ。ここにいる全員を。
これは責任を……とれない、絶対に。
『記憶の消去くらいはしてやる。あとこの場に残る痕跡も。その位はサービスだ』
おっと、それはありがたい。
『こちらの意図以上に動いてくれたからな。その位は面倒をみよう。
ではさらばだ、
その言葉とともに破れた服だの使用済みティッシュだの微妙にくそみそな臭いだのが消えた。流石神だ。
そして神の
終わったんだな。そう思うと同時に失敗したなという気もしてきた。今回のヤりまくりの快感をもう二度と味わえない事に気づいたからだ。
正直どれもいい締まりだった。一人くらい今後の為に記憶を残しておいても良かったかもしれない。
なら誰の記憶を残しておけば良かっただろうか。シュウヘか、ナリマか、サダハルか、はたまたミーツ氏か……
リサかな。そう思ってそして俺は思いきり頭をぶんぶん横に振る。
考えないようにしよう。もう終わったのだから。
その時だった。巨大な
ただすぐにその正体に気づく。
親父と
やっぱり心配する必要は無かった。
「終わったのか。そっちは」
俺は頷く。
「終わりました。全員無事です。気を失ってはいますけれど」
「そうか。それで神は。戦いはどうなった」
「全て終わりました。神も去りましたよ。病は去ったと言い残して。
記憶を消されているようで何があったかはわかりません。ですが確かに何かが成功してどの神も己を取り戻したようです」
何かが成功してというよりナニで性交してだった、なんて事実は言わない。終わりよければ全て良しだ。
「そうか。成し遂げたんだな、皆」
いや違う。
「成し遂げるのはこれからですよ。何せまだ7歳なんですから」
「確かにそうだな。7歳の言う事じゃないと思うが」
親父はガハハハと笑い、そして続ける。
「それじゃ俺は
さらに
「我もそうしよう。ただその前にこの場にいる皆に伝言を頼む。『よくやった』と」
本来ならここで涙が出てきそうなシーンなのだろう。しかし残念な事にそんな美しいシーンは俺とは無縁だ。なにせ決着がどうやってついたか、身体がしっかりと覚えている。
しかしだからと言って場を壊すなんて大人げない事もしない。7歳のガキでもそれくらいはわかっている。
「わかりました。ありがとうございます」
「こちらこそ」
うーむ。親父も
こうして俺達の戦いは一段落したのだった。そう、神とかに関わる仕掛けられた戦いについては。
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