第140話 俺の戦い
周囲を見る。どうやら皆、それぞれの神の力を得たようだ。
ただ納得しきれていないという感じもする。確かに予定とは大幅に変わったのだから仕方ない。
「これで本当に良かったのだろうか」
ふふふふふ。サダハル、そう言っていられるのも今のうちだ。君はいい友人だったが、君を喚んだ神がいけないのだよ。
「やるしかないでごわすよ。最低でもドルゴルは倒さないとこの事態はおさまらないでござす」
そう、ヤるしかないのだ、シュウヘ。
なおナリマは隠蔽をかけていて姿も
「いつでも来るがよい」
ドルゴル、その心意気や良し。俺の全力でイかしてやろう。
ただしヤるにはまだ早い。全員が消耗してヤれるようになってからだ。勿論俺も消耗するだろうがかまわない。ナニの為なら幾らでも復活出来る自信がある。
そして全員が程よく消耗する為には、まずはこの中で絶対的に強いドルゴルを叩くことが必要だ。
「行くぞ」
「ああ」
シュウヘの声。頷くサダハル。理屈と目的はおそらく違うが、同じ結論に達したようだ。
ならばという事で俺も真剣に支援する。2人の攻撃で避け得ない場所にエアシェルを飛ばす等して。
何せ
そして俺の何回目かの攻撃の後、ナリマが突如出現。あの凶悪な
「うおっ!」
流石にドルゴルもあの技を直撃……いや、ギリギリで避けた。左手首が吹っ飛んだように見えたがすぐに元に戻る。
治療回復だな。ドルゴルも使えるようだ。
これは長い戦いになりそうだ。エアシェルで牽制攻撃をしつつ俺は思う。
◇◇◇
もう何時間戦っただろうか。
激戦が続いたが故、もはや誰の服もボロボロだ。ビルダー帝国指定の体操服も
まして下着は……
ドルゴルの動きも大分キレが無くなってきた。無限に治療回復出来てもエネルギー補給が足りないのだ。
元々人間の身体で戦うなんて経験が無かったのだろう。その分無駄な動きでエネルギーを消耗している。
ただ俺達の方も結構しんどい。カロリー爆弾な補食を取ったが、そのカロリーもまもなく尽きるだろう。
実際時に意識が朦朧としそうになる。俺やナリマは身体が小さい分蓄えが少ないから不利なのだろう。
しかし意識が怪しくなるからこそ効く技もある。そろそろ俺の出番だ。そう、俺本来の技は打撃でも投げでも
まずは相手を寝せる事。大丈夫、今なら出来る。
攻防が一段落してドルゴルと間合いを取っている状態のシュウヘ、サダハル。そして隠蔽中のナリマに声をかける。
「シュウヘ、サダハル、ナリマ。少し休んでいて下さい。ここからは僕がドルゴルの相手をします」
この場合の休んでくれとは『ご休憩』の意味を含んでいる、なんて言ってもわからないだろうが。
「ふっ、貴様一人で俺の相手をすると言うのか。今まで援護に徹して正面に出なかった軟弱が」
「ええ。そろそろ頃合いだと思いましたから」
今の俺のステータスを確認する。
『スグル・セルジオ・オリバ 7歳
筋力189 最大228
特殊能力:回復5++ 持久5++ 速度5(貸与中)
称号:
能力は無茶苦茶上がっている、それでもここいらの化け物級と比べるとずっと低い。
あと
ただし得た能力は最大限に活用させて貰おう。これから必要な能力は筋力より持久、柔軟、回復。そして特殊能力の……
俺の股間に炎が生じる。生物として根源を為す繁殖欲。そう、これこそがかつて体内を巡る蛇にも例えられた根源たる力。
「行くわよ、坊や♡」
女王様言葉になってしまうのは仕方ない。
俺はフローラさん並の全力加速でドルゴルへと飛び込む。
ドルゴルは前に右手を出して俺を掴もうとする。だがそれは悪手だ。
これは前に入ると見せかけて相手を前に引っ張り出し、そこから崩して後ろに投げるという技。そう、ミトさんが特異とする裏投げだ。
倒れると同時に縦四方固めで無理矢理押さえ込む。
「ふっ、何をする気だ。それだと何も出来んぞ」
いや甘い。縦四方で固めるのには理由がある。
「これだと耳元でお話が出来るからよ、坊や」
ついでに両足で尻を刺激したりも、ナニでナニを刺激したりも出来る。更に相手の力がほどけたらナニして四十八手のしがらみとかに発展も可能。
とりあえず耳たぶをご挨拶代わりに舌でいじらせて貰う。うりうり。
「な、何をする気だ!」
決まっているだろう。ナニだ。意識して魅力にも
そしてもぞもぞと前戯をしつつ体勢を整えた後。
「貫け!
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