④ 純米酒

お酒好きの夫のせいで、私も自然に日本酒を嗜むようになった。

もともとお正月には正装しておせち料理とともにお神酒をいただく習慣だった我が家。子供の時から経験があるといえばあるわけで、長年お酒はいいやと思って来たけど、たまに飲むのは楽しいと思う年になった。

ビールやワインと比べれば少しは味がわかる気がする。


お酒の美味しさの基準はなんなのかわからない私に、アルコール添加は無いのが良いとか、研ぎすぎない純米酒が良いとか、ウンチクを並べるから、つい癖になって、酒瓶をひっくり返して中身を確かめる。

ラベルを読めば、アルコール添加くらいは素人でもわかるので参考になるのだけれど、どっちにしろおちょこ一杯しか飲まない私はそんなに好みがあるわけじゃない。

なのに、ほんの少しでも美味しいお酒は美味しいと感じるようになってしまったから、教えは尊いと思う。


私は飛騨のお酒が好きだ。無理な味がなくて普通に美味しい。

深山菊、三車、久寿玉、白真弓、蓬莱、と、珠玉のラインナップ。どのお酒がどの味かは残念ながらわからない。そこまでわかるようになったら通の域。楽しいだろうな〜

高山の街を歩きながら試飲したりお土産を購入したり、食事の時のお供だったり何度も飲んで馴染みの多いお酒たちです。

癖がないのが一番なのかな、フルーティーなのはちょっと、華々しい味がするのもちょっと、ピリリとするのもちょっと、なんて気になる味を消去法で利き酒して選び抜いた味。

味に慣れているのが飲みやすい。と言うのが正直な感想。これ味わったことある=美味しい。になっている。

その程度なのであまり詳しいわけじゃない。伊勢のお酒もお伊勢さん参りの帰りに買うので覚えがある。八兵衛、白鷹。

静岡の正雪、喜平も美味しい。

これ美味しいよ。と薦められるとそんな気がする。

でも、最初の一献だけ。

何度か利き酒会に参加した事がある。a、b、c、d、と記号のついた右側の酒と1、2、3、4と記号のついた左の酒を点で結ぶ。

最初は美味しいとか、これは自分の好みじゃないなと感じるけれど、それ以上は残念ながらわからない。

これが、お酒初心者の悲しい本音…


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