第4話 教えるとは
さて、日本語の分からない子供に日本語を教えるとはどうやればいいのか。
幸い、こちらが話す言葉の意味は何となくわかってくれてるようだ。あとは自分で日本語を話してもらえたら…
「俺の真似をしてみろ。こうだ、『おはよう』言えるか?」
「おは…リ・リ」
違う、そうじゃない。なぜ混ざる。
「違う、『おはよう』だ。真似してみろ。」
「お はよ…う?」
「出来るじゃないか。それは朝の挨拶だ。お互いが起きている事を確認したり、相手を起こすときに使う。」
「おはよう!」
「よく言えたな。」
俺は少女の跳ねた髪を撫でた。
思ったより飲み込みは早いのかもしれない。
それから俺はタブレットに五十音表を出したり、家にある家電等の使い方をやって見せた。
少女は見たものを直ぐに覚えれるようでコツを掴めば早いものでどんどん知識を飲み込んでいく。
「そういえば、名前はなんて言うんだ?」
「ない。」
「ないってことは無いだろ。」
「わたし ニンゲン じゃない」
?!
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