第3話 ご飯と日本語

「テケリ・リ」

「終わったか。」

「綺麗になったじゃん。腹減ってるか?」


少女はコクと頷く。

俺は朝飯のカップラーメンを半分分けてやることにした。

箸を握り、麺をすする少女を見ながらなぜこうなったのかいくら考えても答えは出ない。

少女の黒髪は朝日を受けて紫とも緑とも言えるツヤを放ってる。


カタ…

「食べ終わったか。」

「よし、ここに居ても良いがいくつかルールを守って貰う。いいな?」


少女は軽く頷き、俺はシャワーの間に書いた紙を壁に貼る。


1 かってにそとにでないこと

2 ここのことばをまなぶこと

3 なにかあったらおれにいうこと


俺は読んでやった。こいつが分かってるかは分からないが俺が面倒を見るなら日本語くらい教えないとコミュニケーションが難しい。


「テケリ・リ!」


どうやら承諾して貰えたようだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る