この世にこんな恥ずかしいセリフがあるのか

『佐和はずっと俺だけ見てればいい』


(この世にこんな恥ずかしいセリフがあるのか…!


それを俺は口に出したのか…!


しかも、高校生に…!


うぅ…。恥ずかしぬ…!)


湊は片手で、頭を押さえた。


その夜、湊は大きく遠回りして帰った。



「…ただいま」

湊はフラフラと家に入った。

「おかえりー」

リビングから春乃の声がした。


「春乃」

「何?」

「人って恥ずかしすぎて死ぬことってあるのかな…」

「え?」

「いや…」


湊はフラフラと部屋に入って言った。


(佐和に恥ずかしい所見られたのかな…?)


恋愛偏差が値低い春乃でも、何かあったことは気がついた。




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