孝司と駿太の友情?(番外編)
「駿太」
孝司は、駅にいた駿太に駆け寄った。
「ん…お疲れ…」
「今日、涼しいな」
「…そうだな」
「この前…、ごめん」
「何が?」
「佐和に会ってテンション上がっちゃって、嫌な事、言ったかも」
「…かも?」
「いや、言いました。すいません」
「ま、お互い様だけど…」
「何で、」
「ん?」
「何で、俺とライン交換なんてしようと思ったの?」
駿太はあえて孝司の方を見ないで言った。
「春乃の情報教えてくれそうだから」
「あ、ソウデスカ」
駿太は怒って行こうとした。
「嘘だよ、嘘」
「気分悪い」
「ごめん。普通に、面白いから」
「面白い?」
「だって、元カノの彼氏にわざわざ声かけてアドバイスなんてしないでしょ、普通」
「…そうかな?」
駿太は目をパチクリさせた。
「ははっ。またその目。クセになってんの?」
「うるさい」
「いいじゃん、可愛げがあって」
孝司はニコッと笑って言った。
「お前…、意外と、プレイボーイだな」
「あははっ。なにそれ」
「…面白いなんてあまり言われないけど」
「面白いよ。それに、俺、器でかいやつって、好き」
駿太は照れた顔をした。
「何?顔赤いよ?」
孝司が、ニヤッとしなから言った。
「…プレイボーイ」
「ハハッ。だから何?プレイボーイって」「知らん…」
「あははっ」
「俺は…器なんて、でかくない。 その…、小林に振られたとき腹いせで、無理やり…キス…したし…」
変な沈黙が流れた。
「…振られたことを受け入れないでそうした訳じゃないでしょ」
「ま、腹いせだから…」
「だから、別にバカなことしたとは……、思ってるけど…」
「うん…」
「小さい人間とは、思わないよ」
「あの時。ごめん」
駿太は、申し訳なさそうに言った。
「ううん。そもそも、俺が撒いたタネだしね」
「小林…、俺の前で、ずっと谷川の話してた」
「愚痴?」
孝司は、曖昧に笑った。
「それもあるけど…。忘れられないって」
「そっか」
「うん」
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