《500PV突破！》僕の彼女は筋トレ系Vtuber！！

筋トレ系Vtuberとコラボ配信 ４

「こんにちは！はじめまして！月見セリです。よろしくおねがいします。」

　せりがもう一度律儀に挨拶する。運動部風なのか、社会人然とした感じの挨拶だ。

「はじめまして！焔あかりです！遅れてごめんなさい。よろしくお願いしまーす！」

　一方、あかりさんは、想像通りのアイドルの挨拶だ。どちらも、元気で自然と好感をもってしまう挨拶だ。

「はじめまして。たつやです。せりの同居人です。今回、配信のお手伝いをすることになりまして。よろしくお願いします、」

　僕の挨拶は、2人に比べると素っ気なくて、なんだか愛想のない感じがした。２人と変わらないよう、丁寧にやったつもりだった。でも、人前に立ちなれている人との違いだろう。そんな些細なことにも場違いさを感じ、肩身の狭い思いをした。

「２人ともよろしくねー。それで、早速コラボの話に移ってもいい？」

　あかりさんは一気にフランクなった。でも、その距離感が嫌などころか心地よく感じる。これがアイドルの力なのだろうか。

「はい、お願いします。一応、企画っぽいの考えてみました！」

　せりが企画を考えてたなんて、知らなかった。慌てているだけではなかったようだ。そう思うと、せりも配信者なんだなと改めて思い、一気に遠くにいるような寂しさを感じる。

「おー！ありがとー！チャットに送ってくれる？」

「はい！」

「３つもあるのー！すごいねー！」

「いえいえ、これくらいは……。」

「１個目は……。」

　一気に打ち合わせらしくなっていき、あっという間に１時間がたた。

「……じゃあ、１週間後にお願いしまーす。」

　結局、打ち合わせは滞りなく終わった。結局、２人の配信は、以前バズった？ゲーム配信になった。３番勝負の対決形式で、勝ったほうにはご褒美、負けた方には罰ゲームがあるというバラエティのような企画になった。そして、打ち合わせの結果、問題が１つ残った。

　配信が我が家の地下室で行われることになったのだ。

　つまり、……焔あかりがうちに来るということだ。

　それに気づいてから、僕は心休まらない１週間が始まったのだ。