Blue spirea

【退職】

kちゃんが居なくなったお店。

寂しいと思いながらも

店長達と相変わらず楽しく過ごしてた。

kちゃんの新店舗の情報も少しづつ

聞こえきたりした。

異動から数ヶ月…

大好きな店長が退職を希望した。

いつも明るい店長。

その明るい性格が

飲食店に向いてるんだな…と思ってた。

近くに居たはずなのに

まだ若かった私は気付けなかった。

大人ならではの苦しみがあったのだろう。

あの時の私は、

退職理由はちゃんと理解できなかった。

とりあえず、絶望した。

kちゃんが居なくなり…

店長も居なくなる…

大好きな人達が

大好きな場所から居なくなる。

『私も辞める！』

きっと、駄々をこねる子供のように

言ったんだと思う。

店長が退職する時は、

穴をあけない為に、新たな店長が来る。

その為に、私が知らないところで

だいぶ前から話は進んでたんだろう。

だけど、アルバイトが急に辞めると

他の子に迷惑がかかる。

実際、私自身も他のアルバイトを

探してるわけでもなかった。

色んな説得もされた。

退職しても、店長とはこの先も

会ったりできると確信できた時、

私は残ることを決めた。

そして店長が退職し、新たな店長が来た。

新店長が嫌だったわけじゃない。

ただ…

今までが楽しすぎた。

私の大好きだった場所が

変わってしまったのを実感してしまった。

どうしても続けて行けなくて、

私もすぐ退職した。