はっ⁉︎また意味のわからないことを言い出したよ…妹が。てかさ、オレの部屋でゴリラが暴れてると思ったら恋がうまれた⁈

猫の集会

おいおい、妹さんや…

 オレは友達のりょうと勉強会をこれからする予定だ。

 

 しかしまだ友達が来ないから先に勉強勉強っと。

 

 

 …あ、辞書がねー…。

 

 コンコン。

 妹の部屋のドアをノックしたが応答なし…

 

「おーい、あけるぞー」

 

 …

 

「あ、待って‼︎マルベサ…そのドアをついについに…キャー‼︎大変です!ネネマルさま。マルベサさまがドアを…ドアを…慌ててヤヤバァがわたしの元へとスキップで走ってきた。ついにあのドアが…早くドアを閉ざすのです。はい。お嬢様」

 

 …

 

 妹よ…どんな独り言?

 

 てか、なんか物語でも考えてたのか?

 

「はっ…気配が…‼︎チラリ…」

 

 おいおい、、ミク…

 心の声ダダ漏れかよ⁉︎

 

「あのー、辞書借りてもいい?」

「あ、お兄ちゃん!ドアはノックしてっていつも言ってるよね⁉︎」

 なぜか仁王立ちで怒る妹…。

 

「…いや、ノックしたよ?」

「もー、わたしの心のドアに響かなきゃ意味がないのっ」

 

 …え。

 心のドア…。

 

「あー…わりぃ」

「ま、いいよ。ただひとつ許すためには条件があるの」

 

「え、条件…」

「ほら、これ!この問いに答えよ」

「あー、こんなのもわかんないのかよー」

「いや、こっぱミジンだよね?でも四文字って書いてあるわけよ。主催者文字数間違えてるよねー」

 

 …主催者?

 

「てかさ、四文字であってるよ。これはこっぱミジンじゃなくてミジンコだ」

 

「あー‼︎ミジンは、あってたね。わたしったらうっかりさん」

 

「…そうね。で、辞書…」

「はい、どうぞ」

 なぜか両手で賞状を渡されるみたいにご丁寧に渡されたかと思うといきなり、

「おめでとうございます」

 と言われた。

 

 え?

 

「なんでおめでとう?」

「ちょっと言ってみたかっただけ」

 

 …

 

「あー、そう。じゃ借りてくな」

「はーい」

 

 …あ。

 

 この前貸したハサミも返してもらっとくか。

 

 コンコン

 

 …

 

「おーい」

 

「わたし…死ぬの怖くないよ?だって今は修行で人間になって頑張っているだけなんだから。魂に戻ればお風呂もご飯もいらない。それに勉強や仕事もしなくていい。ただただ自由に飛び回れるんですもの。…でも、この修行は、自ら終わらせてはならない。もし勝手に修行を強制終了してしまうと、地獄で働かされるのよ。休む暇もなくね。えぇ、そうよ。ナンシー」

 

 …だれ?

 ナンシー…。

 

 てか、それ独り言⁉︎

 なんかこわっ

 

「あのー…」

「いやだ、お兄ちゃんったらまた⁉︎ノックは?」

「一応…しました…けど。」

「ねぇ、お兄ちゃん」

「ん?」

「わたし…だいぶ修行上手くいってると思うの。だからもう修行終わりでよくない?毎日勉強してお風呂入ってご飯食べてさ、一日一回おかわりしてるしさ、いい加減頑張ったよ?」

 

「…いや、オレに言われてもな。」

 

 …てか、一日一回いいことじゃなくておかわりかよ…⁉︎

 

「ま、お兄ちゃんは神の使いじゃないからそんなこと聞いても仕方ないか。」

「あー…、そうっすね」

「ねー」

 

 てなわけで…ハサミ返してもらいそびれた。

 

 ま、辞書をゲットできたし同時に友達がきたからいっか。

 

 

 

 で、勉強会をしていたら

「コンコンコホンコン」

 と妹がドアの前で声ノックしてきた。

 

「んー?なにー?」

 というと妹は、

「えー?なにー?」

 なんて言ってきた。

 

 …

 

「ミクがノックしたんじゃん」

「はい!正解‼︎てか、あけて」

 

 ガチャ

 ドアをあけるとおぼんにジュースとお菓子をのせて運んできてくれていた。

 

「えっ…お友達さん…」

 友達の存在に顔を赤らめてびっくりする妹。

 

 いやいや、それ運んでってお母さんに頼まれた時点で誰かいるって察しようぜ…。

 

「ありがとうな。ミク」

「あー、ウホホ。どういたしまして」

 

 ウホホって…

 猿かなんかかよ。

 

 テンパってウフフがウホホになっちまったんだな…。

 

 

 

 二時間後

 

「お兄ちゃーん‼︎お友達さんくるなら先に言っといてよね‼︎次から早めに小言で伝えてよ⁉︎そしたら、おめかしできたのにぃ。わかった⁉︎」

 なんて、軽く怒られた…

 

「あぁ、わりぃ」

 

 てか、友達まだいるよ?

 トイレだけど…

 

「もうさー、お友達さんに嫌われちゃうじゃん。バッカな妹だねってさ…だから次来た時は、もっとかわいくお出迎えしなきゃ。で、うっかり廊下ですれ違って壁ドンなんかされちゃったりとかー⁈キャー‼︎壁ドンどんどんしてください!なんちゃって‼︎」

 

 と、壁をドンドン叩く妹。

 すごい音してますよ?

 ゴリラかよ⁉︎

 …てか、妹よ。

 

 友達トイレから帰ってきたよ⁉︎

 

 丸聞こえだぞ。

 

 そして、登場出来ず困る友達…。

 

 すると妹がいきなり

「んも〜、妄想とまらな〜い」

 と急に振り返り部屋に帰ろうとした妹が友達にぶつかった。

 

「キャッ…壁が柔らかい。何⁉︎」

 

 …壁って。

 みずから友達に突っ込んどいて何を言っているんだか…。

 

「壁じゃなくて陵な」

「えっ?」

 

 ミクは、パッと顔を上げて陵を確認。

 

「あのっ、えと…」

 

 テンパる妹に友達が

「ミクちゃんってかわいいね」

 と壁ドンしながらささやいた。

 

 照れる妹をみて、オレもなぜか照れる…。

 

 恥ずいよ。

 オレは何を見せられている。

 

「いやです〜。恥ずかしいじゃないですかぁ。もうっ」

 と、陵をツンっとするミク。

 

 ピクッとなる陵。

 

 …えと、オレの部屋なのにオレがいるのがとても気まずいんすけどー。

 

 てか…オレって透明人間的な存在⁈

 いきなりのイチャイチャ…

 

「あのー…」

 

「えっ⁉︎お兄ちゃん…いつから見てたの?」

「えっ⁉︎ずっとだけど」

「やだもー」

 

 …いやいや。

 こっちの方がやだわ。

 

 そんなイチャイチャ見せられて。

 

 

「イチャイチャならミクの部屋でやりなよ」

「あっ、ごめん。てかミクちゃんオレお兄ちゃんと勉強中だったんだ。今度ゆっくり♡」

「はーい!ならまた♡」

 

 …

 

 ハートの飛ばし合い…。

 

 やれやれ。

 

 それから少しして勉強会も終わり解散した。

 

 

 おかわりしながら妹は、

「お兄ちゃん、わたしまだまだ恋の修行があるから長生きせにゃぁならん」

 とニンマリした。

 

 おしまい。

 

 

 

 

 

 

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