第6話 たけのこの里vs.きのこの山(ブッシュドノエル)

「あひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!

たけのこ教万歳!たけのこ教万歳!たけのこ教万歳!たけのこ教万歳!

たけのこは全てを解決する!きのことか言う邪道は排除し、たけのこと共にぐんぐん勢力を拡大させるのだーーー!

では皆さんご一緒に!たけのこ教万歳!たけのこ教万歳!たけのこ教万歳!たけのこ教万歳!たけのこ教万歳!ァァァァァァァァァァ!」


デメニギスの目の前でまめでんきゅう−ねこは、リビングで狂い始めた。


「こ、こいつ、気でも狂ったか。

確かに最近は夢に邪魔されたり、ハッキングしながら料理したり、文字数が極端に少なかったり、クソガキに邪魔されたりして、まともに料理ができなかったが………。

…………いや、元からこんな奴か。とりあえず念のため、精神病院の予約をとっておこう。

当分たけのことは、おさらばだろうが」


「あーーー!せ、先輩!ど、どうしたんですか!」


風がリビングの目の前の図書室から出てきた。


「で、デメニギスさん!なんてことしてるんですか!」


「いやいや、俺何もしてないって。急にこいつがおかしくなったんだよ」

「おや、嘘なんてつまらないですよ」

「ファ⁉︎⁉︎」


「先輩をおかしくさせた奴は、誰であろうが、ぶちのめす」


「Why me! There are other dangerous people!」


「英語で話しても無駄だぁぁ!」


「チっと待ってクーダさーい!」


侍の格好をした外国人が現れた。


「すんません、ここ渋谷じゃないんで」

「そんクライわかってマスよ!

…お2人共、それよりも、外を〜、みーてクーダサイ」


「んだよ……もしやテメェが先輩を○したんだろ。ちょっと表出ろよ」

「おお!日本ジーンは、ヤっっっバァァァァァァァァァァんですねぇ!」


「おいこれ以上、日本人の評価下げるなよ」

「…………は!ぼ、僕は何を!……す、すいやせん!」


「は、早く外見てクダサイ!」


3人は窓から外を見た。外は…………とても悍ましい光景だった。


なんと、まめでんきゅう−ねこと同じような奴らで溢れかえっていた。


「ヒャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!たけのこ教万歳!たけのこ教万歳!」


「よぉぉぉ、我らがたけのこぉぉぉぉ!神聖なるたけのこぉぉぉぉ!」


「邪道の道へと進む我らのような迷い人を救ってくだされ〜〜!」


デメニギスの元々青い地肌がさらに青ざめた。


「な、なんだよこの光景……空気感………」


「実ハァ、タケノコ教トいう謎の宗教ガァァ、謎のウイルスをばら撒いて、ピーポーを洗脳しようと〜、してるんデスよぉぉ!」


「つまりこいつもそのウイルスに感染したわけか」

「Yes. It's a mystery why he suddenly tried to expand his power, but it's probably due to the existence of mushrooms.」


「すまん急に英語で話されてもわからん」

「特大ブーメランですよデメニギスさん……」


「まぁ要スルに、キノコ教が問題ディスね」

「なんかどっかで聞いたことがあるぞ……?」


「おそらくたけのこの里vs.きのこの山論争じゃないすかね」

「そういやなんか、俺が地上に出てきた時から、そんな論争あったな………」


「Correct!ソぉウデぇぇス!ちなみにお2人はドチラぁが好きドぅぇスカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」


「なぜか日本語なのに何言ってるかわからん」

「ある意味才能ですね、この喋り方」


「ってかお前誰?」


「タぁぁワっっっっシのナぁぁマっっっっエはぁぁぁぁ、デぇ、ラァァァァァァァァァックスなかむーーらぁぁデぇぇぇすぅぅう!」


「聞いた俺がバカだった」


「YES」

「お前に言ったわけじゃねぇよ!」


「とまぁ、先輩たちの洗脳を解くにはどうすりゃ良いんすか」


「You listened to me well! Well, rock-paper-scissors is fun after all! By the way, my favorite pose is a Kabuki pose. What? It has nothing to do with rock-paper-scissors? It's a good one.」


「だから唐突な英語やめろ?」


「Aimusori, beardsori!ソウデスネぇぇぇ、デハァァァァァァァァ、コーんなホー⤴︎ホー⤴︎がありやぁぁぁスぅぅ!耳貸してくださァァァァァァァァァァい」


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「よし、それじゃあ、まめでんきゅう−ねこを再洗脳…ゲフンゲフン、洗脳を解いていくぞ」


「まさかきのこの山のアレンジレシピで戦うとは思いませんでした」


「この小説は料理作る小説だからしゃあない。

今日は料理する気なかったが、久しぶりに腕を奮ってやるさ」


「でも僕ら、腕ないですよね」


(風の音)


「お、俺にはヒレというものがある!………って、ヤバい!これでは短すぎて、まともに調理器具を掴むことができないぞ!」


「え、大ピンチじゃないすか!」


「うわ、こりゃ終わったな……。幽霊は出かけてていないし、もう八方塞がりじゃねぇか」

「諦めるの早すぎっすよ⁉︎」


「待て!まだ諦めるのは早いぞ!」


どこから共なく声がした!


「こ、この声は!」

「誰だぁ!誰だぁ!誰だぁぁ!」


ズドカァァァァァァァァァァァァァァン


屋根を突き破って現れた人影。


「「スポンジ師匠!」」


手足が生え、柔道着を着たスポンジ、スポンジ師匠だ!


「私を忘れては困るな」


「まさか師匠が来るとは思わなかったな」

「これもう勝ち確ですね!飯食ってきます」

「私の弾力性は、全てを解決する!さぁ、料理試合の始まりだ!」


「まず鉄板に紙を敷いておきます!薄力粉とココアを合わせて振っておきます!

オーブンを180℃に予熱!」


「ァァァァァァァァァァ、神⁉︎神はたけのこ様じゃぁぁぁぁぁ!紙なんて○○○○○○○○○!」


まめでんきゅう−ねこの力は増す一方だ!


「おっと、レイティングが何もついてないこの作品でそんな内容言わせないぜ?」


「あたたたたたたたたたた、終わったァァァァァァァァァァ!」


「おお、流石師匠!めっちゃ振るの早いです!」

「あれはスポンジ奥義、ボヨーンアームだ!」


「すごい!さて、ボールに卵をほぐし砂糖を全て加え、軽く泡が立つ位まで完全に卵をほぐします!」


「うぉぉぉぉぉぉ!秘技!竜巻旋風腕!」

「え、パクリじゃねぇかそれ⁉︎」


「私の辞書に悪気という単語は無い!」

「結構ヤバい人かもしれない」


「師匠の悪口を言わないでください!」

「すぐ後輩になりたがるなお前」


「次は何すりゃ良いんだ」


「え、ああはい。

この時指を入れて卵が冷たかったららレンジに10秒づつかけて、人肌より少し温かい位までにしてください。必ず10秒ごとに混ぜてくださいね⁉︎」


「OK!だが柔道において、10秒とはまさに技ありだな!アッハッハッハ」

「すまん、柔道わかる人いないんだ」

「何⁉︎⁉︎」


「えっと、指入れてくださいよ……」

「あ、そうだったな!アッハッハッハ」

「笑って誤魔化すなよ…」


「大丈夫そうですね……。では、ハンドミキサーの高速で白くもったりするまで泡立て、低速で2分程立ててキメを整えてください」


「ハンドミキサーなどいらん!手を高速回転させる!

必殺!手の平ドリル!」


「技名のセンスなさすぎだろ師匠!」


「ふるった薄力粉とココアを4〜5回に分けて加え、ゴムベラで中心から外に向かって切るように混ぜます。

タラタラとツヤが出る位までしっかりと混ぜてください」


「擬音じゃわからん!もっとわかりやすく教えろ!」

「まぁこの作者は擬音が好きだからな……」


そ、そんなことないからね⁉︎


「あの、早く先輩救いますよ⁉︎

別のボールに牛乳とバターを入れ、レンジで温めます。これに生地を少量加えて混ぜます。

それを生地に戻してしっかりと混ぜて生地の完成。出来上がりの生地はツヤがあり、タラタラと落ちていく感じです」


「擬音じゃわからん!」

「説明書にそう書いてあるんですよ!」

「じゃあそれ見た方が早いじゃねぇか!」


2時間後…………。


「…………鉄板に生地を流して表面を平らにし、底を叩いて気泡を抜きます。180℃で12分焼き、途中6分位で鉄板の向きを入れ変え焼きます」


「そうだ。そうやって擬音を上手く解読してから言え」


「(風……お前の勇姿は見たからな……)」


「焼き上がったら鉄板からすぐ外し、表面にラップをピタっゲフンゲフン、しっかりとかけて、乾燥しないように冷まします。

チョコクリームは、溶かしたチョコに生クリームと砂糖を泡立てたのを入れ混ぜて出来上がり。これは中身に120g使います。残りは表面用です」


「なんか詰め詰めだな」


「時間がありませんから……。ほら、先輩もあの通り」


「ヒャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ、○ーパー○ノコではダメだ!スーパーt」


「生地の焼き面を綺麗に剥がしてラップの上に置きます。クリームを手前厚めで巻き終わりを薄めに塗り、優しくゆっくりとくるくrゲフンゲフン回転させて巻きます。

巻き終わったらラップでギュっゲフンゲフン、固定するように包み、巻き終わりを下にして、冷蔵庫でしっかり冷やします」


「なんか、それらしくなったな」


「どんくらい冷やすんだ」

「冷えるまでで良いですが、もうすでに冷えているものがあります」


「始めからそれ使えよ!」

「それじゃあ面白くないじゃないですか!」


デメニギスが呆れていると、スポンジ師匠は叫んだ。


「深海魚にはわからんだろうが、これで良いのだ!」


「なんで風とスポンジはわかるんだよ。むしろ通常なら知能ねぇだろ」

「それが作者の世界である」


「何も言い返せねぇ」


それはそれで酷い。


「冷えたら両端を切り落として、片方を2〜3cm分くらい斜めに切り落とします。切り株用です」


「飾りなんだな、斜めに切るやつは」

「はい」


「師匠って、包丁使えるのか…?」


「甘いな!柔道において、包丁とは武器!」

「即退場だろ」


「まずクリームを全体に塗ってから切り株をのせて、切り株にもクリームを塗ります。フォークで表面に模様をつけます。

全体にココアを振り、お好みでチョコなどを断面に貼り付けます。(板チョコを溶かし薄くのばして固め、丸で抜き模様をつけたもの)。

あとはお好きなオーナメントやフルーツなどを飾りつけて出来上がりですが、今回はきのこの山を乗せていきます。

……たけのこでも大丈夫ですよ?」


「まぁ変わるのはそこだけだしな。…しかし、この小説史上、1番美味そうだぞ、これ」


「おい、すぎのこじゃダメか」


スポンジ師匠は風に尋ねた。


「え、すぎのこ?」


「風は知らないか?デメニギスは知ってるよな?」


「おん、知ってるよ。すぎのこ村だろ?きのこの山と、たけのこの里の戦いに参戦しようとした第3勢力だろ?

けどが強すぎて消えた伝説のお菓子だ」


「そうだ、私は子供の頃からすぎのこ村を応援していたが、負けるどころか、消えた。

この屈辱は、一生消えねぇ」


「そ、そうかよ……」


「と、とりあえず、せ、先輩、どうぞ!ブッシュドきノこエルです」


「ん?何さこれ」

「食べてください!めっちゃ頑張ったので!」


「ありがとう。いただきまーす!



………ん⁉︎



……………………ん⁉︎



……………………んんんんん⁉︎」



「ど、どーですか?」


「美味しい!めっちゃ美味しい!きのこって、こんな美味しいんだ!

僕が間違っていたようだ。たけのこは確かに美味しいが、きのこも美味しかった!














よし、きのこ教になろう!


きのこ教万歳!きのこ教万歳!今日をきのこ教の日にしよう!

きのこ教万歳!きのこ教万歳!きのこ教万歳!きのこ教万歳!ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」


「信仰対象変えただけじゃねぇか!」


「チッ、風教になってくれれば良かったんですけどねぇ」


「ダメだこいつらも含めて精神病院行こう」

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