第5話 妹ができた
ようやく一人歩きが出来るようになった。今は2歳だ。
おばあさん言うには、はいはい歩きも出来るようになるのも遅くて心配だったらしい
そしてあれからずっと、【VR表示】をずっと使っているけど何かが変わる様子もない。
もう一つの【エディット】はスキルの効果すらも分からない。
何かを編集するスキルというのは知識で理解できるのだけど、思いつくことを試してみても変化はなかった。
はいはいや、ひとり歩き、つかまり立ちが遅くて、
「この子は無属性かもしれませんね、無属性の子供は成長が遅いですから、この子はそれで捨てられたんでしょうか?」
「そんなもん有っても無くて、死にゃせんし、そうとは限らん」
「そうは言っても、苦労するのはヨアですから…」
「そうじゃのう…」
この世界のほとんどの人には、属性というものがあり、人の成長を左右する属性は仕事の採用基準にもなっているそうだ。
どんな属性があるのかは分からないが、おじいさんとおばあさんが土属性ということは、火や風、水の属性があることは予想できる。
はじめての一人歩きが他の人より遅いのは属性が無くて成長が遅いからだろう。
2歳でこれだから、大きくなればなるほど、その差は大きくなるのかもしれない。
というか、この二年、おじいさんとおばあさん以外の人を見たことが無い。
この世界では人が多くないのかもしれない。
人が少なければ、比べられることもなく、能力の差は生きる上で大したことでも無くなる。
でも、おじいさんとおばあさんは二人だけ、他の人はどこにいるんだろう?
「あえ、あう」
この2年で、あ・い・うに加えて「え」が話せるようになった。
遅くても、いつかは話せるようになる、多分。
「ばあさん!、また川に子供が流れてきおった!」
血のつながりは無いかもしれないけど、妹が出来た。妹はリオと名付けられた。
リオも属性が無い。
名 前 リオ
年 齢 0
属 性 無
職 業 無
レベル 0
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