診察
君の忠告をうまく掬い取ることが出来なくて
謝ることもできずに 目の前の枝毛を撫でた
トイレの液体石鹸はやわらかく
ぬるま湯で流すとお医者さんの匂いがした
私にとって必要な言葉を ひたすらにくれて
節々に大事な事を挟む
あの人の気持ちをすくうことが出来なかった私にとって
とても繊細なことなのに
期待や過大評価とは別ものの眼差しが
それを逃さないことを意味していた
だから
起きたことを 必死に言葉ですくいとって
薄明の空に包まれた
些細な枝毛を ひたすらにちぎった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます