第24話 ストーカー

「ストーカーってどういうこと?」


「いや、最近店に入り浸りたる女の子がいるのだけど‥‥‥」


「たまたまじゃない?夏休みだし」


「いや、あの目はあーくんを狙っているよ。それに、あーくんを四六時中見ている私からすると‥‥‥同族嫌悪」


 はる姉の方がストーカーではないか?でも、僕は厨房で滅多に外に出ないからおかしいな。

 そんな、僕の姿を見られるようなことにはならない。


「その女の子の写真がこれね‥‥‥」


 はる姉が接客業をこなす中、隠し撮りしたスマホの写真を見せられる。日本では珍しい金髪で短髪の少女で、一度この髪の色は見たら忘れないだろう。


「全く知らない人だ‥‥‥」


 それを見てるときに、スマホ扱いが分からず写真のところを左にスライドすると僕の写真が山のように出てくる。

 ‥‥‥面倒だから、見なかったことにしよう。



 僕は二人のストーカーを警戒することを心に決めた夏休みの終わりだった。













 ――――。


「クレア、私の弟どうだった?」


「ふゆがいつも自慢するのも分かるわ、本当に可愛らしい風貌をしているわね」


 そう話すのは、彼女がゲームV Cで仲良くなったゲーマー友達だ。


「でしょでしょ」


「でも、いいの?あんな可愛らしい弟くんをこんな私に教えても」


「弟だからこそよ。それに弟は恋愛対象にはならないのよ」


 彼女はクレアに嘘をついている。ふゆとあきは義理の弟ということ、恋愛対象になっていることを。


「そっかーそれもそうだよね。でも、私は狙ったらしつこいよ」


 何事も人生経験よね。あっくん。


「いいわよ、思う存分やってね」


 そういって彼女たちは微笑む。

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