第3話 ゲーマー
風呂から上がり自室にいるとはる姉から晩ごはんを呼ばれる。
両親は家にいるが、はる姉が花嫁修行と言ってお
お
はる姉のしっかり具合がよくわからない。
そして、家族五人で晩ご飯を食べる。四角い机に、いつも自分は誕生日席に座る。そうしないと二人の姉が喧嘩をする。
机の下から、太ももを手ですりすりと触られる感触がある。
「あっくん。この後、私の部屋で『どうぶつの林』一緒にやろうね」
そう話しかけてくるのは、次女の
ふゆ姉は、はる姉とは違う薄い青の髪色で、髪型はショートボブだ。家ではいつも黒色のダラっとしたらフード付きのパーカーの格好でいる。
ふゆ姉曰く髪が長いとゲーム中に目に入って邪魔とのこと。
さいですか、何でもかんでもゲーム基準か。
ふゆ姉はバイト代を毎月出る新作ゲームに当てている。ゲームを一日最低三時間していないと収まらないほどの生粋のゲーマーである。
ふゆ姉‥‥‥僕たちが住んでいるのが、香川県じゃなくてよかったね。
「うん、ふゆ姉。ちょうど、そのゲームやりたかったんだ。ありがとう、あとで行くよ」
ふゆ姉はさぞ元気になり喜ぶ反応をする。
「でしょ、でしょ」
その話を聞いていた、はる姉が。
「そのシリーズはるも好きー」
「お姉ちゃん‥‥‥言いにくいんだけど、このゲーム二人用なの」
「‥‥‥ふゆ、絶対嘘だ」
スネオもびっくりな、プレイ人数の少なさ。本当はもっと同時プレイ人数多いのにふゆ姉は、はる姉に意地悪だな‥‥‥。
そんな、ふゆ姉に意地悪をしたくなる。
「なら、僕がやめとくよ。二人で楽しんで」
「「それは、絶対だめ」」
息ピッタリ、その仲良さを
「任◯堂がそんな前作からのプレイ人数を減らすなんてことをするわけないじゃない、あっくんは馬鹿だな〜」
あれ?なんか、僕が馬鹿にされているけどそれで二人の喧嘩が収まるなら安いものか。
ふゆ姉の部屋は、二階の三個ある部屋の一つだが結構な頻度で行く。理由はゲームをするために。
内装で最初に目に入るのは机の上にあるゲーミングPCとゲーム用ディスプレイだ。チカチカ光るこれって意味あるの?
その近くにはゲーミングチェアがある。椅子はカッコいいけどゲームするのに必須なの?と内心思うが気持ちの問題だろう。
壁には日付が数ヶ月間前のカレンダー、現実時間と違う壁掛け時計。
足元には小型の冷蔵庫があり、中には栄養ドリンクやお菓子などが入っている。個人的には好き。
本棚には、ゲームカセット、少女漫画、小説が置いてあり、ボードゲームなども常備されている。ベットには、唯一のぬいぐるみがある。ここは女子らしさが少しだけ感じ取れる。
女の子としての部屋は、どうなのかは分からないけど比較対象のはる姉の部屋はもう少し可愛らしさがあった。
そして、他にも大型のテレビが部屋にもう一つある。いつもこのテレビで三人または、はる姉を除いた二人でゲームなどをしている。
ゲームが無かったら、もう少し普通になるのかな?ゲームの影響は大きいな‥‥‥。
やはり香川県の条例みたいにゲームを一日一時間にした方がいいな、と内心考えた。
ふゆ姉はゲームセットアップにかかりきりだった。
「さっさと座って、あーくん。待ちきれないよ」
そう言いながら、ふゆ姉はディスプレイに向かい、ゲームを起動させる。その瞬間、彼女の目はキラキラと輝いていた。
「じゃあ、始めよっか」
「あーくん。頼んだぜ」
ゲームの中で二人は協力し合い、冒険に挑戦する。ふゆ姉はゲーム内での腕前が本物のプロ級で、彼女と協力するとワクワク感が倍増する。
「ふゆ姉、あそこのボス強すぎない?」
「大丈夫、あーくん。こうすれば一発だよ」
ふゆ姉が巧みな操作でボスを倒すと、部屋には歓声が響き渡った。二人は笑顔でお互いを称賛し合った。
「やったね、ふゆ姉!」
「あーくんも上手だったよ!」
そうして、ゲームの冒険が進んでいく中で、ふゆ姉との絆はより深まっていった。部屋にはゲームの楽しさが満ち溢れ、彼らは時間を忘れて遊んでいた。
その後、ふゆ姉は「これからもよろしくね」と微笑みながら言い、彼女の部屋を後にした。部屋を出ると、家の中には和やかな笑い声が響いていた。
香川県のゲーム制限の考えは、その後も彼の頭の中でぼんやりと残りつつも、今は楽しい家族の時間に感謝していた。
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