第20話 最終試験開始
「防犯ルールとは!会場内に徘徊する5人のバトンを奪おうとする泥棒と呼ばれる者達からバトンを守るルールである!」
(あーなるほど窃盗を防ぐから防犯ってか)
「ちなみに彼らは全員討伐者であったり元討伐者であったりします」「「「「「「「はあ!!!!????」」」」」」」
その場にいた受験者全員の思いが一致した瞬間だった。
「説明はこれで以上です、頑張ってください」
「おいおい。。。。。。」
「まじかよ。。。。。。」
受験者達はざわざわと騒ぎ始める。
「へえ、面白いじゃんか」
幸は静かに笑みを浮かべる。
「くじ引きはこちらでーす!」女性スタッフの大きな声を聞いて幸はすぐに
向かった。
ー10分後ー
「なぜだ。。。。。。」
「こっちが聞きたい」
頭を抱えて地面に座っている幸を弁平は見下ろしていた。
「なんでよりにもよってお前と組まなきゃいけねーんだよお!」
「仕方ないだろ、くじ引きなんだから、出来ることなら俺もお前とは組みたく
なかったよ」
「自分をボコしたやつと誰が組みてーんだよお」
「いいから行くぞ」
弁平は幸の服を引っ張って強引に試験が行われる場所に向かった。
ー10分後ー
「でっけー」
幸は試験会場の規模に驚愕していた。
「さすが銀星学園、こんな広大な市街地を試験会場として使うか」
試験会場は現実の市街地を模した作りだった。
「なんだあれ?」
幸が上を見上げると、そこには三つの試験終了条件が書かれた巨大なスクリーンが
あった。
「なになにー?」
試験終了条件:
①一組が脱落した時点で試験終了
②泥棒全員の仮面が外された又は破壊された場合試験終了
③タイムアップで試験終了
「こん中で一番リスクが低いのは③だけど。。。。。。」
「そうはさせないだろうな」
弁平は自分の考えを口にした。
「相手は全員実践経験がある、30人を5人でやるのは難しくないだろう」
「というか②を見る限り泥棒は全員仮面をつけているのか?」
「そうなんじゃない?特に誰もなにも言ってなかったけど」
「ってかこれいつ始まるんだ?」
「さあ?」
そしてふと幸がスクリーンを見るとそこにはSTART!の文字が出ていた。
「へ?」
数秒後、一斉に市街地に入る受験者達
「まずい、出遅れた!幸!来い!」
弁平は幸に呼びかける。
「ああもう!」幸は全力疾走した。
「あの馬鹿!」それを
急いで弁平は追う。
最終試験:バトン試験、開始———————————————
ー10分後ー
「ぜえ、はあ、ぜえ、はあ」
幸は人気のない路地で息を切らしていた。
「全力疾走するからだ馬鹿野郎」
「んな、こと、言ったって。。。。。。」
「とりあえず作戦たて。。。。。。」
瞬間、雷が二人の目の前に落ちる。
「お!さっそく受験者はっけーん!」
その男は黒いローブを身に纏い、白くて目の穴が切られたように開いている仮面を
被っていた。
「悪いんだけどー、そのバトンもらうね!」
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