第9話 第一試験
「えーそれではまず第一試験ではみなさんに我々が用意した60体のからくり人形のうち、一人三体を倒してもらいます。人形の核を三つ所持していればクリアです」
(こりゃまただいぶ実戦的な試験だな)
「それでは。。。。。。。。はじめ!」
すると巨大な半透明の半球が姿を表し、上空から等身大の人形が降ってくる。
「いよいよか。。。。。。」
幸が緊張していると一人の男が叫びが響き渡る。
「けっ!こんなん楽勝じゃねえか!」
すると男は人形目掛けて木製の槍を投げる。
(たしかに楽勝そうだが。。。。。。)
そして槍が一つの人形に当たる瞬間、なんと人形が槍をつかみ、男に向かって投げ返したのだ。
「げぶっ」
その威力とスピードは凄まじく槍が直撃した男はそのまま気絶してしまった。
「えっ」
「うそ」
「まじかよ」
その光景に受験者か驚いているとひとつの人形が着地する。するとまたひとつ、またひとつと着地していく。
(なるほど、抵抗してくるのか、まあじゃないと試験にならねえよな)
第一試験:からくり人形討伐試験、開始————
「おりゃ!」
「この!」
「げばぁ!」
人形達は思ったよりも強く受験者側はかなり苦戦していた、幸もその例に漏れず———
「はあ、はあ」
(なんなんだこのでかぶつ、明らかに他と違う。かれこれこいつとやり合い始めて10分経つ。。。。。まだ一体も倒してないから急がねえと。。。。。。。)
♦︎♢♦︎♢♦︎
幸が相手にしていた人形はほかと比べても異次元に大きく、戦闘能力も高かった。「あの赤髪の少年、巨木に苦戦しているようですね」
「まあ巨木は準3級の戦闘能力を有していますからね。。。。。。鍛えているとは言え学生にあれを倒せるとは思っていませんよ」
「?じゃあなぜ巨木を入れたんですか?」
「危機察知能力。。。。。。敵の強さを見極め速やかに撤退する能力を測るためです。。。。。。その点で言えば彼は失格ですかね」
「なるほど。。。。。。」
♦︎♢♦︎♢♦︎
「ぐるああ!」
「うわ!」
巨大人形のパンチとともにどごーんという音が響き渡り土煙が起きる。
(よし!煙の中から攻撃すれば!)
などという考えは巨大な手に横からはじき飛ばされた時点でなくなった。
空を舞いながら幸は考える。
(どういうことだ!?あいつ目や耳っぽいのがなかったが、一体なにで俺を認識してるんだ?!)
「ぐるおおお!」
巨大な拳が目前に迫る。
そして脳裏に終わりの三文字がよぎったとき、幸の中に眠っていた、狂気が目覚める。
「いいねえ」
幸は左足を前に出し跳躍することで拳の上に立つことに成功する。
「いいねいいねえ!もっと来いよデカブツぅ!その首ぶった切ってやっからよぉ!」
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