深夜2時の「住んでる街」
kaonashi
深夜2時に散歩しながら書いた詩
限界フリーターの夜は長い。
昼間の世界で圧倒的に脇役の俺にとって夜は大事な時間である。
昼間の生活で非自由を感じると反動で人は不眠になるらしい。
昔からこうだ。半分諦めている。
いくら飯を食べても得られない満足感を探しに散歩に行く事にした。
寝静まった街を背にまるで姿を変えたいつもの道。
自分のための赤絨毯。
昼間のうるさい街には座る場所なんてひとつも無い。
文房具屋の角で2台の自販機がぼーっと淡く目に染みる白を放っていた。
なんだか嬉しくなってそこにもたれて。
深夜2時に俺は詩をしたためた。
人生はクソ
クソつまらないアニメの1話くらいに
この夜は長すぎる。
あの同級生が女とファックしてる頃、
俺は金が無くて天井とディープな夜を過ごしてる。
世界が427周くらいしたら
きみを迎えに行くつもりだったけど。
72周目くらいでいつも脚が止まって。
このクソつまらないアニメの第1話から抜け出せずにいる。
「3話くらいから面白いんだよなこれ」
意味の無い言葉だと思った。
1話目がつまんないなら3話目まで見ないから。
また今日もどこかでこのつまらない1話に耐えられなくて
誰かがリタイアしていく。
Twitterで自殺した人に死んだ後に
「会いに行きたかったよ」
生きてる時に言わなかったくせに。
抱き合いながら電車に轢かれ死んだ女子中学。
「こんな世の中だから。かわいそうに。」
ホントはどうでもいいくせに。
誰も知らない人身事故。無機質の電光掲示板
。
死は平等なはずなのに。
明日もこんな気分を抱えて。
心臓だけが凝っていく。
白線が黒と青に混ざって
グレーになる頃
春ねむりに誘われ
やらなきゃ行けない事だけは
たくさんあるのに
何もしてないのに
僕にも友達と彼女が居たのを思い出す。
名前は眠気と倦怠感
くだらない。
くだらない。
暖房の音だけが聴こえる。
くだらない。
くだらない。
なんか耳障りで暖房を消した。
休みが終わる。
あぁ…
やっぱり人生はクソだ。
やっぱり人生はクソだ。
深夜2時の「住んでる街」 kaonashi @kaonashi333
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