第11話 モンテスとの出会い
「どうする。一時だとかなり中途半端な時間だぜ。二、三十キロなら今からでも十分往復が可能だ。行くか?」
順風亭を出てすぐにアクアが言う。しかしキャロンは考えて答えた。
「場所が不明瞭だ。それに、モンテスの依頼の内容次第では二度手間になる。モンテスの話を聞いてから行っても間に合うだろう」
「まぁ、それもそうだな。じゃあ、一時まではフリーってわけだ」
アクアが気軽に言う。
「昨日はあまりこの町を散策できなかったしな。別れて調査でもしよう。一時にモンテスの屋敷前でどうだ」
「オッケー、じゃあな」
二人はすぐに道を別れて歩き出した。
キャロンはざっくりグレスタの町全体を見てみようと考えていた。今後また訪れることがあるかも知れない。
順風亭は大通りに面しているので、その大通りを進んでいく。人も多く歩いているし、馬車も通る。左右には店や宿が並ぶ。
グレスタはダグリシアより狭いとは言え、かなり巨大な町のようだ。恐らく一日で調べきることは不可能だろう。
キャロンは行き交う人を確認しながら歩く。予想通りグレスタ城がオウナイ一味のアジトだとすると、オウナイ一味はすでにこの町に潜んでいるだろう。ダグリシアの手口から考えれば十分あり得る。
しばらく歩いていると、店から初老の男達がでてきたのを見た。二人連れの騎士だ。気になったのは、身につけている鎧がダグリシアの貴族街で見かけたことがあったからだ。彼らのことは知らないが、鎧の特徴的な紋でダグリシアの有力貴族であるギルバート公爵家の者だとわかる。ギルバート公爵は王族にも近く、ダグリシアでもかなり有名な貴族の一人だ。
別にこの町にギルバート公爵の人間がいておかしいとまでは言えない。ただ、知っている物を見つけたために頭に引っかかった。
彼らは外まで出てきた店主に礼をして立ち去っていった。
その店主は騎士が立ち去ると周りをきょろきょろ見回し、看板を裏返して引っ込んでいった。その挙動が何か怪しい。
キャロンはその店の前を通りかかる。
「貸し馬車屋か」
入り口にそう書かれている。まだ午前中なのに閉店したようだ。怪しいとはいえ、別に関わる必要はない。
キャロンは店を通り過ぎて町の散策を進めた。
アクアは順風亭の方に戻ってきていた。そしてちょうど店から出てきたカーランクルズを見つけた。
「よぉ、カーランクルズ」
カーランクルズは、背が低く眼鏡をかけた男と、ちょっと小太りの頭が少しはげ上がった男を連れていた。
はげた男は少し老けて見えるが、恐らく同年代だろう。
カーランクルズは立ち止まってアクアを見た。
「アクアじゃないか。仕事に向かったんじゃないのか?」
カーランクルズはアクアが受付に呼ばれて向かっていったのを知っている。
「午後からなんだよ。今はちょっとこの町を探索しているところさ。何しろ、昨日の夜着いたばかりだからな」
カーランクルズは笑みを浮かべた。
「案内したいところだが、俺達もこれから仕事でな」
「何の仕事だ。別に答えてくれる必要はないけどな」
カーランクルズは肩をすくめる。
「隠すような仕事じゃない。この町の奥にグレスタ湖があるんだが、あそこは定期的に魔獣が集まってくるんだよ。今回はそれの退治だ」
「おい、紹介してくれよ。誰だよ、この美人は」
小太りの男が言った。カーランクルズは苦笑する。
「おまえ達がサボっている間に声をかけた同業者だよ。まだグレスタに来たばかりみたいだったんでな」
「アクアだ。よろしくな」
アクアは手を差し出す。男はどぎまぎした顔でアクアを見た。
「俺、キュームレセズ。斥候だ」
キュームレセズはしっかりとアクアの手を握った。
アクアはその後で隣の小男を見た。
「俺はコリキュリ。弓使いだ」
コリキュリもアクアの手をしっかり握ってくる。
アクアはカーランクルズを見た。
「泊まりの仕事か?」
「まさか。夕方までには帰ってくるさ。実際はあまり実入りの良い仕事じゃなくてね。本当は街道側の森で魔獣退治をしたいが、今は『霧の魔獣』が町の近くまで来ているから入りたくないんだ」
「『霧の魔獣』か。退治しちまえば良いじゃねぇか」
「別に害がない魔獣だし、倒すのにも手間がかかる。放っておけばまた森の奥に行っちまうだろうから無視した方が良いのさ」
「なるほどね」
そして、アクアはいきなり三人の肩を掴んで引き寄せた。そして顔を寄せ合う三人の男達に小声で言う。
「私も夜は暇になる。みんなで遊ばないか。私も色々この町のことを聞きたいしな。できればあんた達の家に泊めてくれよ」
誰かが唾を飲む声が聞こえた。すぐにアクアは三人を開放する。
「順風亭に報告に来るんだろ。私も仲間達と打ち合わせるから、少し遅くなるだろうけど、また会おうぜ」
そしてアクアは三人から離れて歩き出した。
アクアはその後、どんどん裏路地の方に進んでいった。
グレスタは安全すぎると思った。もっとぴりぴりとした部分もあるのではないかと思い、できるだけ治安の悪そうな場所を探して歩いた。
細く汚い路地に潜り込んでいくと、物陰からたくさんの視線を感じる。しかし声をかけてくる者はない。少し残念に思いながら、アクアは複雑な路地を歩き回った。
何度も袋小路に入り込みながら、そのうち金網で囲まれた場所に来た。子供が二人遊んでいたが、アクアを見るなり逃げ去ってしまった。
アクアは首をすくめると、その場に座って休憩する。
「何を調べておる」
物陰からしわがれた声がした。アクアはがっかりする。若い男の集団に囲まれることを期待していた。
「道に迷った冒険者だよ。なにぶんここは初めてでね」
白髪の老人が姿を現した。
「道を教えるから出て行ってもらえないかね。君のような人にうろつかれると私達も安心して暮らせない」
治安の悪い場所も色々あるが、ここはどちらかといえば貧民街で、弱者が身を寄せ合って生きている場所のようだ。荒くれ者が集まる暗黒街とはまた違う。
「邪魔して悪かったな」
老人は道を指さす。
「二つ目の横道を右に曲がってまっすぐ進むと出られる」
それだけ言うと老人は立ち去った。
アクアは指示された道を歩きながら、頭の中でこの貧民街の地図を描く。突き当たりが多いだけで、作り自体はそれほど複雑じゃない。突き当たりが多いのは道を塞いで自分達の安全領域を作っていった結果だろう。
「まぁ、何かに使えるだろうさ」
アクアはその路地裏を抜けていった。
先に待ち合わせ場所にたどり着いたのはキャロンだった。キャロンは大きな道を歩き回りながら、この町全体の作りを記憶した。
スピナが言うようにダグリシアほど貴族街と平民街が区別されてはいないが、やはりエリアごとの特徴はある。モンテスの住むエリアは、門を構えた豪邸が建ち並ぶような貴族エリアではなく、背の高い建物が立ち並ぶ住宅街にあった。それでも見た目の豪華さから金持ちが住んでいるであろう事はわかる。
建物は幅が狭く縦に長い。奥行きがあり高さも四階くらいあるようなので、中は広いのだろう。
平民が暮らしていると思われる住宅エリアは、もっと建物が密集しており、汚かった。
モンテスの家の前で、しばらく待っているとアクアが走って現れた。
「わりー、わりー」
アクアは別に悪びれた感じもなく言う。
「問題ない。行こう」
二人は建ち並ぶ住宅の一つに近づいた。
キャロンがドアのベルを鳴らすと、しばらくして背の高い壮年の男性が現れた。
彼は二人の女性を見て少し驚いているようだった。
「何のご用件でしょうか」
「依頼を受けに来た冒険者だ。あんたがモンテスか」
するとその壮年の男性は少し表情を緩めた。
「いえ。執事のバロウズと申します。冒険者カードを見せてもらってよろしいでしょうか」
二人が冒険者カードを見せると、バロウズはしっかりと確認した。
「その若さですでにC級に達しているのですか。わかりました。少々お待ちください」
バロウズは戻っていった。バロウズが去るとキャロンはつぶやく。
「なかなか渋いおじさんだ。次はあいつを落とすか」
「体力なさそうじゃねぇか。もっと、がつがつくる若い男の方が良いぜ」
「あんたと違って私は闇雲に○○したいわけじゃない。ああいう大人しそうなのを○○させるのが楽しいんだ。スピナの次はバロウズだな」
そんな話をしているとバロウズが戻ってくる。
「主人がお会いになります。どうぞこちらへ」
二人は案内されるまま、二階の応接室に進んだ。そこで初老の人物が向かえてくれた。
「よく来てくれた。私はモンテスという」
モンテスは六十はとうに過ぎたであろう人物だった。見事な白髪で、しわの多い顔だが、動きは若々しかった。
「私はキャロン、こっちがアクア。昨日この町に着いたばかりの冒険者だ」
モンテスは二人に握手を求めてきたので、二人ともそれに従う。しかし内心驚いている。貴族は警戒して冒険者に触れようとしないはずだからだ。
そして促されるままソファーに座った。
あらかじめ言われるだろうと思い、二人は冒険者カードをテーブルの上に置いた。モンテスもそれを確認する。
「何と、C級ですか。今回の依頼はC級には安すぎるかと思いますが、よろしいのですかな」
「問題ない。私達は依頼の内容で仕事を選ぶ。あまり金額にはこだわらない」
キャロンは言うが、当然嘘である。城がらみだから受けただけで、初めから割の良い仕事とは思っていない。
その時、バロウズが戻ってきて目の前に紅茶を置いた。そして一礼して出て行く。
キャロンは獲物を見るかのような視線でバロウズを追った。横からアクアに小突かれる。
「よろしいかな」
モンテスが口を開いたので二人はモンテスに集中する。
話は単純だった。昨日グレスタ城に散歩がてらいったところ、盗賊らしき人間がいた。一ヶ月前にはいなかったので、その間に住み着いたのかも知れない。しかし一瞬見て逃げ帰ってきたので、盗賊なのかどうかもわからない。そこで調査してきて欲しいとのことだった。
「なるほど。散歩で行くとは言うが、わざわざ調査依頼を出すということは、その城の関係者なのか」
キャロンは率直に尋ねた。
「昔住んでおったのだよ。今は所有者がジョージ王ということになっているのだろうが、元々はグレスタ泊が所有していた城なのだ。私はグレスタ泊に代代仕える魔術師の家系でな。恩返しというわけではないが、今でもグレスタ城を月に一度程度訪れているのだ」
「グレスタに廃城があるってのは、私達も聞いたことがあるぜ」
アクアが言う。
「廃城になったのはほんの三年ほど前だな。ダグリシアでグレスタ城の話が知られているのは意外なのだが、恐らくグレスタ泊を失脚させたのを正当化させるためのプロパガンダだろう。グレスタ城自体は小さくて目立たない城だよ。グレスタ泊の別荘として使っておったが、森に囲まれておるし、それほど景観が良いというわけではない」
モンテスが笑顔で語った。
「しかしそれでも盗賊には荒らされたくないと言うことか」
キャロンが言う。モンテスもうなずいた。
「私が死ぬまでの間だけでも守っていきたいとは思っておるよ。今までも誰かが入り込んだ痕はあったのだ。その都度鍵は付け替えておったが、やはり無人の城なので防ぐことはできん。今回もただ立ち寄っただけなら放っておくつもりだ」
そこでキャロンは少し首をかしげた。
「そういえば順風亭の受付が言っていたのだが、こうして直接依頼内容を話す依頼人は珍しいと。そして、場合によっては依頼人に断られる場合もあると。今回は私達に依頼して大丈夫と言うことか」
モンテスは笑う。
「理由は単純だよ。この年ではそうそう若い人間と話す機会もない。せっかく冒険者の宿に依頼したのだから、直接話がしたかったのだ。依頼を受けてくれる相手に紙だけですますのは味気ないだろう? それに、今回は調査依頼だったのでな。初めに来た冒険者に依頼するつもりだったのだ。冒険者を選ぶなど、私には図々しいことだ」
二人はこの依頼者に好感を持った。いつもなら、男を見るときはヤレる相手かどうかと言う判断基準なのだが、この老人に関しては信用して良いように思えた。
「ところでモンテスさんよ」
アクアが口を開く。
「その調査って言う依頼だが、相手が盗賊なら討伐しても大丈夫か」
モンテスは少し驚いたような顔で見る。
「討伐。なるほど。調査の結果次第ではそのような依頼をする可能性もあったが、相手のことがわからねば、依頼もかけられないのでな。盗賊だとして、しばらく様子を見て、それでも出て行かないようであれば、そうするかもしれん」
「盗賊が近くに住み着くのは問題だろう。私達ならどんな盗賊団でも排除することができる。もし良ければ、調査の結果、盗賊と判明すれば即刻排除するが?」
キャロンが言うと、モンテスは少し眉を寄せた。
「君達二人でかね。それは危ない。私は少ししか見ていないが、一人ではないと思ったよ。さすがにそのような危険な目には遭わせられない。調査だけで十分だよ。その結果次第でまた冒険者の宿に依頼をするさ」
「大丈夫だって。仲間は実はもう一人いるんだ。私達はダグリシアからここまで三人だけで来たんだ。街道に出てくる程度の盗賊は簡単に排除できるのさ」
アクアが言うとキャロンは続けた。
「まずは調査依頼を受けさせてもらう。しかし、その後の討伐に関しても私達に依頼して欲しい。今回の依頼に討伐分は含まれていないだろう。明日の朝には報告に来るから、もし盗賊だったのならそのまま討伐依頼として私達を指名して欲しいんだ」
モンテスは考える。
「君達のような若い女性を危険な目には遭わせたくないのだが」
アクアはすかさず言う。
「私達は冒険者だぜ。危険はいつも通りさ」
モンテスは柔らかい表情で言った。
「まぁ、まずは報告を聞いてからにしていいかね。その時考えるとしよう。それから、報告は午後一時以降にして欲しいのだ。午前中は街中を散歩しているのでな」
「わかった。そうしよう」
討伐依頼の確約はできなさそうだが、今はこれ以上踏み込んでも仕方がない。キャロンが答えた。
「では、グレスタ城の場所を説明しよう」
そしてモンテスは立ち上がって机に行くと、地図を持って戻ってきた。二人の前に広げる。
「グレスタ城はちょっと離れた場所にあるのでな。今からでは間に合わないだろう。明日調査してくれれば報告は明後日でも良い」
キャロンとアクアが地図を見てもいまいち距離感はつかめないが、それなりに離れていることはわかる。
「散歩っていってたけど、どれくらい時間をかけて向こうに行っているんだよ」
アクアが言う。するとモンテスは笑顔で言った。
「私の足だと朝、家を出て昼前に付くのがやっとだな。若い時分はもう少し早く着いていたのだが。健康のためには丁度良い運動だよ」
その言葉から何となくの距離感を掴む。当然二人の足なら今日中に向こうについて調査まで終えられるだろう。
「そしてこれが城の見取り図になる。それほど大きな城ではなくてな。五階建てで、その上は塔になっておる」
「上の階は部屋が多いんだな」
「三階から上は居住のための部屋なのでな。一階は馬車ごと入れる玄関口で、倉庫替わりにもなっておった。二階が食堂や会議の部屋だな」
キャロンがふと気づいて言う。
「階段の位置が独特だな」
城の階段は一つ上の階までしかなく、もう一つ上に上がるには別の場所に行かなくてはならない。初めは北と西の階段、次は南と東の階段といった具合だ。
「設計の意図はわからんよ。もしかしたら塔の間に入りにくくしたかったのかもしれん」
「塔の間とは?」
「ほれ、五階の西にある階段だが、これを上がると中央の塔の一番下の部屋になっておる。そこが塔の間だ。ここに昔魔道具があって城を守っておった。いわば城の心臓部だったのだよ。このように階段を配置しておけば、なかなか塔の間まではたどりつけんだろ」
心臓部だったという言い方が気になる。キャロンが尋ねる。
「今はその魔道具はないのか」
「これを失ったから廃城になったとも言えるな。今は台座が残っているのみだよ」
その話で何となくキャロンは想像が付いてきた。つまり、ダグリスの王による横暴なのだろう。ダグリシアに住んでいるキャロンも当然、王の評判が悪いことは知っている。
「ジョージ王に奪われたか」
キャロンが言うとモンテスが答えた。
「正確にはその息子のエドワード王子の要望だろう。断ることはできなかったようだな。まぁ、それは今回の依頼には関係ないことだよ」
モンテスは塔の話を終わらせた。嫌な話を延々と続けたくなかったのかも知れない。
「わかった。私たちは早々に城を調査し、あなたに報告しよう」
最後に依頼内容を確認してから、二人は席を立った。
「明日報告に来るよ」
「ちゃんと満足いく結果を報告するぜ」
モンテスも立ち上がり、笑う。
「わかった。いい報告を期待するとしよう」
キャロンとアクアはモンテスの家を後にした。
キャロンとアクアは町の門の方に向かって歩き出した。
「これならベアトリスを置いてきたのはまずかったな。あいつならたやすい仕事だっただろうによ」
「いないものは仕方がない。もともとオウナイ一味だった場合でも事前調査は不可欠だった。私達だけでも十分可能だろう」
「他の冒険者がしゃしゃり出てくる前に押さえられて良かったぜ」
二人は特に準備することもなく、そのまま町の門へ行った。
門番に冒険者カードを示すとあっさり外に出ることができる。
そして外に出て二人は城に向かって走り出した。
例によって、疲れを知らずに走るアクアと道を滑っていくキャロンは、かなりの高速で進んでいく。
「地図通りだと、ほとんど迷うことない一直線だな」
「アジトとしては使いにくそうだが、グレスタで仕事をするには都合が良さそうだ」
そして、わずか一時間程度で二人はグレスタ城にたどり着いた。
グレスタ城は真ん中に高い塔があり、後は長方形の角柱のような構造の城だった。
荘厳と言うことも無く、屋敷と城の中間的な建物だ。入り口は広い。
開きっぱなしの扉の前に二人見張りがいた。しかし退屈そうだ。カードで遊んでいる。
二人は木陰に潜みながら話した。
「見る限り盗賊で間違いないな」
「そうだな。後はあれがオウナイ一味であるとわかれば良い」
アクアとキャロンが言い合う。
そしてまず先にアクアが歩き出した。
「じゃあ、私は正面から行くわ。たくさん男がいて、かなり楽しめそうだ」
アクアが舌なめずりする。
「殺すなよ。殲滅してしまっては別途の依頼料がもらえない」
キャロンが注意をする。前回アクアは同じ事を言って
「わかっているよ。調査だろ、調査。おまえはどうする」
しかしアクアは軽く答え、キャロンに尋ねた。
「ではあんたが引きつけている間に、城の外側から内部を探るとしよう。できるだけ時間を稼いでくれるとありがたいな」
「あいつらの出方次第だな。じゃあ、いってくるぜ」
アクアは言ってまっすぐ城に歩いて行った。
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