第四章 アンドロイド人形の慟哭

4-0 通信履歴_最愛な人108.m4a

「こんばんは。良いタイミングに来ましたね。ちょうど完……」

「あ、あ!あぅう──」

「あなたはどう……」

「えぁ、あぁ!うえぇぇ──うえあぁ!」

「……」

「ぐっ!ぐぐふ……ふうぅ!うふ、は……ふう、い!」

「……」

「いい!いいあ、え……うんぅ……うんおぉ──」

「……」

「うんい……い……いいう……」

「……」

「う……うぅお……」

「……」

「ぐっ、ぐえ……」

「……」

「う……」

「……」

「……」

「今日は大変でしたね」

「うわ!」

「とてもびっくりした声に聞こえましたけど、電話を切ったと思いました?」

「あ、あ……」

「声が出ないなら、無理に出さなくて良いですよ。さっきあんなに号泣したから、今話すのは難しいでしょう。僕を気にせず、まずは水を飲んで喉を潤して」

「……」

「水を飲みましたか?」

「うん」

「もうちょっと飲んで、ゆっくり少しずつを飲んでください。号泣した人は呼吸困難になります。むせないように気をつけてね」

「うん……げほげほ!」

「むせないでと言ったらすぐにむせるなんて、あなたもね……水を飲んでいる間に僕が立ち去るのが怖いですか?心配しないで、今日携帯電話もモバイルバッテリーも満充電していますから、一晩付き合えますよ」

「……あ?」

「いますよ」

「あ!」

「へい!」

「あぁ!」

「そんなに大声で叫ばないで、喉まだ痛いでしょう?」

「あ……」

「いいよ、安心して。約束はちゃんと守りますから、今日そちらが電話を切らない限り、僕も電話を切りませんよ」

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