第18話 2回目の手術~入院1日目

 10月になり、長いと思っていた(実際長く感じたが)約1か月の体力回復期間が過ぎ、とうとう入院の日がやってきた。いつも通り5時に起き、洗濯や簡単な掃除を済ませる。約1週間の入院予定だが、その間掃除や洗濯などの家事をちゃんとやるように、チェック用のメモも作ってキッチンの目立つところに置いておく。着替えなどを入れた重いカートは付き添いの息子に頼み、自分はこまごましたものを入れた手提げバッグを持って病院へ向かった。

 息子とは病院の入り口で別れ、一人で1F受付で入院手続きを済ませる。検査入院も入れると今回3回目の入院なので、段取りがわかっていてスムーズ。受付が済むとエレベーターで5Fの病棟に向かった。

 病棟のロビーで待っていると看護師さんが来てくれて、いつも通り簡単な利用説明のあと、身長・体重などを測定してから病室へ移動。今回は通路側のベッドに案内された。他の3ベッドのうち2つのベッドはもう患者さんがいるらしく、しっかりカーテンが閉まっている。あまりガタガタさせないように気をつけながら、持ってきた荷物を出して片付けを進める。しばらくすると別の看護師さんが来られ、今回の入院スケジュールについての説明や関連書類の説明をしてくださった。今回、手術は翌々日の予定で、この日は採血とCT検査、翌日は麻酔科からの説明があります、という話だった。

 渡された入院中の診療計画書などを見たり、薬剤師さんに薬の確認を受けたりしているうちにすぐにお昼ご飯に。病院は上げ前据え膳で何もしなくていいから楽ちんだなと、作ってくれる人、片づけてくれる人に感謝する。

 午後になると、看護師さんが「明日の麻酔科からの説明の前に、DVDで事前に動画を見ていただきます」とタブレットなど一式を持ってきてくれた。前回は麻酔科の先生が手術に立ち合わなかったせいか、麻酔に関する説明等は一切なかったので、へぇ~、本来はこういうのがあったのねと少し驚きつつ動画を視聴する。

 その後、CT検査など済ませ、時間があったので久しぶりに病院のシャワーも使う。夕方になると先生方の回診があり、A先生、C先生が様子を見に来てくださった。自宅待機中に、右目の視野が2重になる症状が出始めたことを報告すると、急きょ明日、眼科の検診を追加で受けるようにと指示された。自宅では全く気づかなかったが、左目に充血があることもC先生の指摘を受けて知る。夕方のシャワーで泡か何かが入って充血したのかな?と思ったのだが、先生が真剣な表情で診察されていたので少し心配になってきた。手術は翌々日の午前中スタートで、4~5時間かかるということだった。手術後、前回は病室に戻ったが、今回はそのままICU(集中治療室)に一晩入るとのこと。ICUのことはよくわからなかったが、24時間体制で経過観察をするところらしい。前回も手術後にICUに入ると言われていて元の病室に戻ったので、今回も元の病室でいいのにな、と思いながら聞いていた。

 夜8時には夕飯も済んでやることもなくなったので、ケータイでYOU TUBEの朗読チャンネルをイヤホンで聞きながら、眠くなるまで待った。

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