第93話 世界情勢の急速な悪化、第三次世界大戦へのプレリュード
世界中で反水素の開発競争に拍車がかかっている。
世界の穀倉地帯の急激に伴う深刻な食糧不足から世界各地で紛争が起こっている。
核兵器を使ってしまえば世界全部が道連れになることから核兵器に代わる強大な武器として反水素にスポットが当たったからである。
薫子が発表してしまった論文はその課題を簡単にクリアしてしまいブレイクスルーが起きたことで反水素爆弾開発が加速度的に進んでしまっているのだ。
反水素爆弾は対消滅時には凄まじいガンマ線を放出するが基本的に消滅してしまうことから長期にわたる放射能の影響はないと考えられている。
かつて東北地方で巨大な雷から陽電子が生成され電子と対消滅した時に出るガンマ線の観測に京都大学の研究チームが成功した。2017年のことである。
このように頻繁に起こる雷鳴で起こる対消滅反応は自然界にさほど影響を及ぼさない。
高エネルギー体でありながら自然への負荷が少ない反物質爆弾はこうして進化を続けたのである。
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蒼の父は市ヶ谷の自衛軍統合司令本部に呼び出されていた。
「アメリカからの情報では5年後の令和20年、第三次世界大戦に突入することが避けられないようだ。」
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