『デジタルスナイパー』というアイディアを深夜の散歩で思いついたが……最終的には没にする話

アーカーシャチャンネル

ふとした理由でプロットは浮かぶ

 この時期だと不審者情報などもあるので、コンビニへ行くのも……という状況だ。


 そんな中、自分は小説のネタ切れに悩んでいる。このままではプロットが仕上がらない、と。


 仕方がないので、午後11時という時間ではあるのだが散歩へ行くことにした。



「アレは一体?」


 目的地であるコンビニと自宅の間に、回転寿司の店舗が見える。


 ここ最近は迷惑動画の一件で外食ではなく、コンビニ弁当などを持ち帰って自宅で食事をするようなテイクアウトがSNS上でも拡散している傾向だ。


 かつては外食産業もお持ち帰りのみで店舗内では食事ができない流れもあったのだが、その時期まで戻そうというのだろうか?


 そうした迷惑動画を拡散阻止するために、ある企業が導入した物、それが予想の斜め上な装置だった。



「デジタルスナイパー?」


 厳密には装置ではなく一種のプログラムらしいが、スマホから迷惑動画などに代表される炎上リスクのある動画を瞬時に削除するというものである。


 これによって、最初は録画失敗と思う迷惑動画を撮影している人物に警告メールを送り、最終的にはスマホをロックして使用不能にしてしまう。


 いわゆるSNSアカウントにおける凍結のシステムを利用して、動画撮影者を摘発、そのまま逮捕するというものだが、このプログラムがわずか数時間で急速に拡散していた。


 深夜のわずか数時間、デジタルスナイパーの導入店舗は100%となり、これがきっかけで迷惑動画投稿者は減っていく。残念ながら、すぐにゼロとなるには時間がかかる。


 しかし、SNS炎上が犯罪行為と認識させるためには、やり方に若干の問題はあるかもしれないが、大きなプログラムとも言えるだろう。


 そこまでやらなければ、迷惑動画の投稿を減らせないというのも……。



 そんな内容をコンビニで飲み物を購入後の帰り道で考えていた。


「迷惑動画の投稿者が動画の撮影を止めるのが手っ取り早いのだが……」


 小説はフィクションではあるが、場合によってはそれが……というのも分かっている。


 だからこそ、書く内容に責任が伴うのも事実だろう。


「別のネタにするか。このネタだと、さすがに長編でやろうとするとデメリットの方が多い」


 結局は没という事にする。メリットもある一方で、デメリットの方が多いのもあるのだが。


 それでも、深夜の散歩でストレスが解消されたので別のプロットを書くための準備は出来たのかもしれない。

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