第23話
突然メイドさんの声が聞こえてきたと思ったら、更にいつの間にか完全武装のメイドさんが僕を魔王から守るように立っていた。
「……アレティア」
今まで僕を圧倒していた魔王がメイドさんの姿を見て眉を顰める。
「ごきげんよう?魔王陛下」
メイドさんは恭しく魔王へと一礼をして見せる。
「……ッ」
それに対する魔王の表情はこれ以上ないほどに歪み、忌々しげであった。
「貴様……本当に人間か?未だにしぶとくも生き残っていたのか。既にあの時より1000年が経過しておるのだぞ?」
「ふふふ。貴方の屍を見るまでは死ぬことなど出来ませんよ」
魔王に対してメイドさんは美しい笑顔と共に毒を吐く……1000年?え?メイドさんってばそんな生きているの?
マジで何者……?というか、これはどういう状況?
「どこまでも執念深い奴め……」
魔王は吐き捨てるように言葉を漏らす。
「当然です……私の人生のすべては貴方を殺すためにありますので。それで?ここで私とやりますか?」
メイドさんは一振りの剣を構え、魔王へと突きつける。
鋭く、濃い殺気がメイドさんより放たれる。
「……たとえ、1000年の月日が経とうとも汝一人に負けるとは思えないが……不確定要素も一つ。引き時か」
魔王はそんなメイドさんを見て、戦闘態勢をとき、空へと浮かび上がる。
「別に追いかけても良いのだぞ?アレティア」
「そのような真似は致しませんとも……私は自分の愛弟子の面倒を見なければなりませんから。さっさと自分のお城にお帰りください」
「……それの剣のルーツはお前か。道理でゴキブリのようにしぶといと」
「ヘビのような執念とでも言ってくれませんか?」
「ふん。確かに貴様にはヘビのようなねちっこさがお似合いだな……さっさと死ね、過去の亡霊が」
「それはこちらのセリフです」
「我は不滅。我は永遠だ。過去になることなどありはしない……貴様らに絶望を見せてやる」
魔王はそう捨て台詞を残し、この場を後にしていった。
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