第47話
しばらくの間。
僕たちは散発的に襲いかかってくる魔物たちと戦いながらダンジョンを探索していた。
「おっ。これは魔道具じゃない」
とある魔物を倒したところ、本来は普通に死体となって残され、いずれダンジョンに飲み込まれていく魔物が塵となり、一つの小さな指輪が残された。
ララティーナがそれを拾い上げて掲げる。
「おぉー、初めて魔道具が落ちるところを見たよ」
僕はそれを見て感嘆の声を上げる。
「そこそこ良さげな魔道具じゃないかしら?効果としては魔力補正と力、俊敏性の上昇……かしらね。結構ガッツリ補正してくれるのね」
「おぉー。使えそうな魔道具が落ちたのなら良かった」
「これ、和人にあげるわ。あなたにとって初めての魔道具でしょ?これまで一番戦ってくれているし……アレシアも良いよね?」
「うん。いい」
「おぉ……ありがとうございます」
僕はアレシア様へと感謝の言葉を告げ、ララティーナから指輪を受け取る。
「あら?私は?」
「いや、もちろんララティーナにも感謝しているよ、うん」
ララティーナから受け取った黄金の指輪を僕は自分の人差し指につける。
……何もせず立っているだけでなんとなくではあるけど変化を認識出来るな。
ステータスで確認しておくか。
◆◆◆◆◆
名前 牧ケ谷和人
年齢 17歳
魔力 2000
スキル 運命に弄ばれる者 ステータス 殺意感知
装備 獅子王の指輪:攻撃力補正(大)
敏捷性補正(中)
魔力量増加+1000
攻撃力 D+2
防御力 F+2
俊敏性 E+1
器用度 E
精神力 B
◆◆◆◆◆
よしよし、良い感じに伸びてくれている。
あの地獄のような訓練でも攻撃力がEに、俊敏性もEにしか上がらなかった僕のステータスは指輪による補正大のおかげでDにまで上がっている。
魔力が上がっているのも良いね。
というか、ステータス値を上げるのきつすぎじゃない?
「良いね。この魔道具」
「魔道具には装備出来る枠数があるから、気をつけてね」
「へぇ……そうなんだ。気をつけてないとね」
僕はララティーナの言葉に初めて知ったというような反応を見せて頷いた。
実際は魔道具の装備限界量があるのもゲームでの知識として知っているんだけど。
というか、ステータスのところに魔道具の装備限界量を書いてくれてもいいのに……装備限界量は個々人によって違うんだし。
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