第24話 新天地へ
王国を抜けルミナとスグルはアリス達と合流した
丸一日ぶりのアリスとの再会だ。勝手なことをしたので激おこであることは想像に難くない
「アリス、急に家を飛び出して、心配かけた。ごめ―」
「おかえり」
「えっ」
「おかえりお兄ちゃん」
「ああ、ただいま。アリス」
アリスは怒ってないのか・・・俺の身勝手な行動で迷惑かけたと思う。実際に俺一人だったらレオとカレンは救えなかっただろう
「怒ってない?」
「もっと頼ってほしかったけど、今回はいいよ」
あれ、なぜか上機嫌だ。アリスならきっと、何で勝手なことするの、とか、お兄ちゃんはいつも無理するんだから、とか言ってきそうなのに・・・
いや、決して言って欲しかった訳ではない
「そんなことより、なんで俺の位置が分かったの」
「それはアリスのお兄ちゃん愛に決まt―」
「私、知ってるー。確か、G、P、―」
「ルミナああああああ、ちょっと待ったあああああああ」
アリスが必死にルミナの口を押えている。ルミナはなんて言ったんだ。
「アリス、隠し事はよくないぞ。ルミナ、今なんて言おうとしたんだ」
「アリス様の愛ゆえにございます」
おいっ、今絶対、ルミナになにかしただろ、アリス
「ルミナちゃんよくできましたね。ご褒美のラムネです」
「ワンっ」
いや、犬かっ。こんなところを他の人に見られたら面目丸つぶれだよ。吸血鬼の女王としての威厳は何処へ
「こんなくだらない事してるから、二人とも気まずそうだろ」
相変わらずの茶番を見せられレオとカレンは苦笑いしている
当然、レオとカレンも王国にはいられない。隣の国まで亡命を手伝ってよかったのだが、一生兄貴についてきます、と言っていうことを聞かないので連れてきてしまった
「俺は、フィレンツェ家の長男、レオ・フィレンツェです。こっちは妹の―」
「カレン・フィレンツェです。皆さんの役に立てるよう頑張るのでよろしくお願いします。」
パチパチパチ
よろしくねと三人で新たな仲間を歓迎する。歓迎パーティーをしたいところだが今ここは無法地帯だ。どこから魔物が出てくるか分からない
「ルミナ、吸血鬼の支配領域まではどのくらいなんだ」
今回はルミナの故郷が目的地である。そこまでいけば魔物もルミナの指示に従うようになるので、安心というわけだ
「歩いて三日ね」
三日か・・その間は基本ローテンションで睡眠か。ただレオとカレンを抜いて3人でだな
「みんな、止まって。アンデットよ、攻撃態勢に入って」
落ち着けるのは、目的地に着いてからか・・
「おあらあああああ」 「うりゃああああああ」
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