第6話 砂糖の日/『甘いのは苦手』

疲れていたから角砂糖を入れてみた。

でも、すぐに後悔した。やはりコーヒーはブラックに限る。

ベタベタした甘さが口に残って不快にさえ感じる。

もう一杯頼み直せばいいものを……つい「もったいない」が足をひっぱる。


リフレッシュにならないブレイクタイムは、惰性で切らない恋人関係に似ている。



◆3月10日は「砂糖の日」/2023年3月10日作

#140字小説『甘いのは苦手』

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