第23話 眼鏡っ娘、手当て
「メイ?」
「はいそうです!また会っちゃいましたね」
俺が無限を始めて最初にまともに会話した人物だ。
だが、あの頃よりかは少し雰囲気が変わっていた。
どこか…堂々としてる…?感じだ。
「わんこの人誰?」
「メイは俺が無限始めたてで何も分からない時に1から教えてくれたんだよ。色々あってすぐ別れちゃったんだけど」
そうだ。思い出した。
俺にフレンドになろうって言ってきた所を俺が一方的に逃げたんだった。
少し…嫌な思いさせちゃったな。
「はい!そうなんです!!でも…また会っちゃうなんて運命ですね!」
「はは。そうだね。ところでここへの行き方は分かってたの?」
「いえ、赤い髪の人がリーダーの4人組に教えて貰いましたね。その人達はまだ他の人誘うから先行っててって別れちゃったんですけど」
え!?まさかそれって…
頭に例の4人組が浮かんだ。
「その人の名前って……いやなんでもない」
やめよう。なんか言ったらまた面倒なことになりそうな予感がする。
「て言うかわんさんボロボロじゃ無いですか!早く手当しないと!」
「手当?」
「わん知らないの?クエストとかでダメージ負うでしょ?酒場でキズぐすり変えるからそれで回復するんだよ。魔法でもできるらしいけど」
なるほどね。そういえばステータス見た時に減ってたな。
「はい!これどうぞ!」
メイからキズぐすりを3つ受け取った。
知力のおかげで読めるようになった説明によると1つにつき10回復するらしい。
俺はすぐさま使用した。
あ〜
お風呂に入った時のような気持ち良さがある。
体にあった痛みや気だるさがとれ清々しい気分だ。
「あの〜私のは…?」
「あ!ごめんなさい!わんさんに全部渡しちゃったからないです〜」
「あ…そうなのね…良いよ自分で買うから」
少し雰囲気悪い気がするけど気のせいか?
まぁでもいいや。
これで晴れて完全回復!
Lvも上がったしこの調子で100Lv行くぞ〜!
「メイありがとう!」
「いえいえ!私がしてあげたかっただけなので大丈夫です!」
「じゃあ王子!次のクエスト行こうぜ」
「あの〜ちょっと良いですか?」
メイが小さく手を挙げた。
「私もこのパーティに混ぜて貰っていいですか?」
うっ…!やっぱりそうか〜
なんかそんな気がしたわ〜
でもどうしようか。
やはり人数が多いことによるメリットは大きいと思う。
が、あのメイだ。
クエストを共にした時に気づいた。
この娘…あまりゲームが上手くない…
足でまといになるんではないか…?
…………でも知り合いなだけまだマシか…
「良いよ!とりあえず1回行ってみよう」
「ありがとうございます!私もアイロニーの時より強くなったんで見ててください!」
「じゃあさ。こんなのどう?」
王子が1枚の依頼を提示した。
「いいんじゃない?いい感じにレベルアップしてるし」
「じゃあ決定〜!」
王子はそのままサナにそれを持っていき、依頼が受諾された。
「はい!"ゾンビ襲来"ですね!ではお気を付けて行ってらっしゃい」
サナに手を振られ俺たちはまた、剣を片手に酒場を飛び出した。
"ゾンビ襲来"難易度3
挑戦者«わん、王子、メイ»
-開始-
--続く
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