第22話 一休み、再会

2人は森の中で一休みした後、酒場へ帰ってきた。

お互い体はボロボロだったが、肩を貸し合い行きの2倍の時間をかけてようやく辿り着いた。


「お疲れ様です!こちら報酬の500Gになります!!」

「経験値確認しな?多分Lv上がってると思うよ」


俺は言われた通りステータスを確認した。



わん

Lv10

HP…3/12

攻撃力…3

防御力…2

魔力…0

知力…1

胆力…2

余り経験値…20



「そこに余り経験値ってあるでしょ?それを振り分けれるんだよ」


20か…多いのか少ないのか分かんないけど今のステータスを見るに多いな。

さて、どうやって振り分けようか。


ん?そういえば…


「この知力とか胆力って何なんだ?」


「あ〜それね。私も最初馴染み無かったよ。知力は上げるとこの世界の事とか隠しルートとか知れるようになるみたい。私みたいに戦闘に自信ない人はそんなのに割く経験値はないよね。それとね…攻撃されると痛みあるじゃん?それを軽減するのが胆力だね。他にも恩恵はあるみたいだけど」


そうか…じゃあ俺は胆力はあんまり要らないかも。

結構慣れてるからね。


胆力以外の5個で均等に分けて……



わん

Lv10

HP…3/16

攻撃力…7

防御力…6

魔力…0

知力…1

胆力…2

余り経験値…8



あれ?魔力に振り分けることが出来ない。

どうやってもカウントが進まなかった。


「魔力に出来ないんだけどこれは?」

「あ!言い忘れてたね。魔力は1回100Lv…つまり☆1にならないと使えないらしいんだよね」

「なるほどね」


ん?待てよ?

だったら炎魔法使ってたお嬢は何Lvなんだ?

確実に100Lvに一度は到達している……


……やめやめ!アイツらのことはもう考えたくない!

もう俺には仲間がいるからね!!


…となると魔力の分を他に分けるって事になるけど……

また頭にショウ達が浮かんだ。


「よし!決めた!!」



わん

Lv10

HP…16

攻撃力…7

防御力…6

魔力…0

知力…9

胆力…2

余り経験値…0



結局知力に振ることに決めた。

あの悲劇は俺が全くの無知だったから起きた事だ。

これから俺は…賢く生きる!


「出来た?それじゃあ次のクエストの事なんだけど……」


「ちょっと待って!!」


「ん?わんどうした〜そんなに高い声出して」

「え?俺じゃないよ?気のせいじゃない?」

「う〜ん?でも今誰かがちょっと待ってって言った気がしたんだけど」


なんだ?

さっきから凄い背筋に違和感がある。

何か嫌なものでも憑いてるみたいだ。


「私ですよ!!」


俺は声のする方…背後を振り返った。


「また会いましたね!わんさん!!」


そこに立っていたのは、アイロニーで初クエストを共にした眼鏡女子…メイだった。


--続く

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