第3話 宿泊行事 ~班長会議編~
入学式から、1か月ほど経った、ゴールデンウィーク明けの宿泊行事。僕らの学校では毎年一年生が行う恒例の行事だ。目的は僕らの仲を深めるためらしい。夏休み明けの文化祭、体育祭に備えるためらしい。俺はなぜか田中の推薦のせいでその部屋の班長になってしまった。はぁ。目立つ予定はなかったのに。田中いわく、やりたい人がいなかったというのと面倒くさいからという理由でオレに押し付け回ってきたという。推薦でもなんでもなく、押しつけられたというわけだ。
その日の放課後、俺は班長会議に出席することになった。あー面倒くさい、部活行きたい。
あ、そうだ。言うのを忘れていたんだが俺はバスケ部だ。なんかよくわかんない人に絡まれて半強制的にバスケ部に入部。よくわかんない人というのは田中のことで、そんな田中は放送部に入部した。え。っていう感情を隠し切れないのだが、先輩は優しいからまぁ良いとするか。俺の3年間の中学LIFEはバスケ部で青春を過ごすという事だ。
話は戻り、班長会議。学年班長は白城。俺の一つ後ろの席のやつだ。彼女の小学校時代の塾では成績トップだったらしい。全くそんなようには思えないほど穏やかで明るい。席が近いからたまに話す程度。初めて話したとき、なんだかそわそわした。幼馴染の鈴木と話している感覚が違くて、なんだか変な感じがした。でも、今は隣の田中と三人で話している。俺、田中、白城。白城は鈴木と通学路が一緒だからすぐにクラスが違っても仲良くなっていて、正直びっくりした。見た目は穏やか陰キャっていう感じなのに、素性は超陽キャっていう感じで、男女関係なく誰とでも仲良くしている。白城が話をしていると、隣に居た鈴木が話しかけてきた。鈴木も班長らしい。茉央って、超優等生なんだよ。って言いに来た。そんなことどうでもいい。鈴木が話してくるから、俺は伝達事項を聞きそびれたじゃないか。しぶしぶ俺は白城に聞きに行った。
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