酔い散歩
キザなRye
第1話
高校の友達数人と久しぶりに予定を合わせて飲み会を催した。居酒屋に行った後にまだ飲み足りないということで僕の家に酒を買い込んで飲むことにした。僕は少しテンションが上がってしまって飲み過ぎてしまったので夜風に当たるために1人で外に散歩をしに行った。
夜風に当たろうと外に出たは良いものの特に目的があったわけではないのでとりあえずコンビニで何か買おうと思った。人数分アイスでも買って帰れば良いかと思い、少し遠いコンビニまでゆっくり歩いて行った。
コンビニまでの道中でたまたま彼女を見かけた。この時間に外に出ること自体あまりないはずなので意外だなという思いがあった。声を掛けようかなと彼女の元に近付いていくと隣に誰かがいた。仕事の関係かなと声を掛けるのを
遂に彼女の元に突撃して真相を聞きに行った。彼女は僕が近付いてくることを認識すると少しだけ顔が引きつっていたように感じた。
「おっ、どうしたの」
彼女の方から話しかけてきた。どうにかこうにか自分のペースに持っていくことが出来るようにしているようにも見えた。
「隣にいるのは誰なの?」
彼女に警戒心を感じさせなようなできる限り易しめの口調で言えたと自分では思う。彼女も僕が怒っているようには感じていないようで普通のトーンで
「たまたまそこで会った高校の同級生」
と答えた。僕としては同級生の割には距離が近いなと彼女の言葉を聞いた上でも思った。
「ちょっと距離近くない?」
心の中に留めておけなくてついつい口に出してしまった。彼女はここまで僕が何かを疑っているようには思えていなかったと思う。
「そんなことはないよ」
彼女の答えにはただただ誤解を解くという思いだけがあったと思う。僕としてもあまり追求が出来ていなかった。
そのままコンビニに行ってアイスを人数分買って家に帰った。その場にいる高校生の同級生たちに遭遇した彼女のことを話すことはなかった。確定的なことではなかったし、酔っていて正確なことを伝えられる自信がなかったからである。誰も言うことなく、周りが飲んでいる中で一人でやけ酒して周りに心配されるほど飲んでいた。
後々で彼女の浮気が決定的になる証拠が出てきたので彼女とは別れることになった。酔っていたとは言え、冷静な判断が出来ていたのが浮気発覚が早期に出来た要因だと思う。
酔い散歩 キザなRye @yosukew1616
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