第二章 普通じゃない日々

『そういうところ好きだな。』

そうブッコローさんが言ってから、ブッコローさんは毎日、私に向かって

「色葉、好きだ。大好きだ。」

と言うようになった。

「ブッコローさん、不倫ですよ。」

と毎回返しているけれど、心のどこかでブッコローさんに好意をよせるようになっていた。


「明後日ですね。お姉ちゃんが帰って来るの。」

「ああ、そうだな。」

ブッコローさんは無表情で言った。

「楽しみじゃないんですか?」

「あんな我儘なヤツ帰って来ても面倒くさいだけだ。」


ブッコローさんと話していると時間が過ぎるのがとても早く感じられた。

気づいたら姉が帰って来る日になっていた。

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