〇人

蒼華 未来

台頭

第1話

正義とはなにか。

悪とはなにか。

正しいこととはなにか。

間違いとはなにか。


それらの答えは過去のものたち、そして今を生きるものたちが勝手に決めたもの。

つまり本当の答えなんて誰にもわからない。




「起きてください」「…」

「起きてください」「…」

「起きて」「…」

「起きろ」「…」

「カチャ」

「わかったからそれを下ろしてくれ」

「なら最初から起きろ」

「はいはい」

と両手を挙げながら降参ポーズをとる。


「何用?」

「準備が出来ました」

「お!やっとか!じゃあ殺るか」

「かしこまりました。他の方々にもお伝えしておきます」

「よろしく頼む」


そう伝えると俺を起こしたやつは部屋から出ていった。

俺はベットから起きて窓際にある椅子に腰掛けタバコに火をつけた。

フゥゥーと煙を吐き「殺るなら徹底的にな」と呟きニヤッと笑った。





――新宿某所

「おいてめぇゴラァ!!借りた金くらい返さんかあぶっ殺すぞお」

「すすすすみません」

「謝ったら済むんか?それやったら警察いらんやろがあ」

「まぁまぁそれくらいにしましょう!話も出来なくなってしまいます!」

と若い男が怒り狂う男へ言うと、

「それもそうやなじゃあ後任せんで」

と大人しくなった。

「はい!お任せあれ。――んでいつ返すんや?」

「は、はい。すぐ返しますぅ」

「ちゃうやんか返すのは当たり前いつになったら返せるのかって聞いとんや」

「それは、、、」



コンコン

そんなときドアをノックする音がなった。

「なんや今お客さんとお話中や」

大人しくなっていた男がまた怒り始めた。

顔でクイッと若い男へ指示を出し、若い男がドアへと向かう。

ドアを開けた瞬間「バァン」の音と共に若い音が倒れた。

先程まで怒り狂ってた男は、鯉みたいに口をパクパクさせている。

「こんばんは〜あんたが大黒会会長の大黒武正おおぐろたけまささんか?」

「誰や貴様ァ何してくれとんねん」

「うっせぇなあこの状況見て察しろよ阿呆がよお」

「誰に向かって口聞いとんやボケえコラァ」

「はあ」と溜息をつきながらその男の股間を蹴り上げた。


「ってかお前何時までいるの?早く出てった方がいいよ?」

先程まで怒鳴られ萎縮していた男性に告げ、その男性は何も言わず走って部屋から出た。

だが部屋から出た瞬間に「バァン」死んだ。

「なに殺ってるの?そいつ関係ない人だったのに」

「え、だって急に出てくるから」

「まあいいや。それでこいつが大黒」

「どうする?もうやっちゃう?」

「まだダメだって。こっから色々と話しないといけないんだから」

「そっか。俺そーゆの分かんないからあと任せる。―――あ!あと他は終わってるから」

腕を振って返答した。


それで地面で悶えてる男に

「それでさアンタらが持ってる建物とか諸々さちょーだい」

と告げた。


2週間後多摩川にて大黒会会長とその幹部たちの遺体が発見されたとテレビで報道されていた。



―大黒会襲撃から1週間後―某所

長方形の机に沿って置いてある椅子に座る3人

「いやはや何とかなりましたな」

「そうだな。毎回思うんだかなんでそんなジジイみてな喋り方になるんだよ」

「知らん。癖だ」


そうだ。今いるメンツを紹介しよう!

このジジイみてぇな喋り方してんのが大木場崇元おおきばすうげん。男なのに母性が凄いしあと身長が190くらいある。

んで崇元と話してるんが末松金朋すえまつかねとも。短期だが接近戦はピカイチ。ちなみに大黒会で俺が逃がしたやつを殺ったのはこいつ。

それで俺が仙堂仁せんどうじん。みんなからは仁って呼ばれてる。

今日は話あるっていってみんなを集めたのに時間に厳しい崇元と時間は守る金朋に発案者の俺しか来てねえじゃん。


「はあ」溜息をつきこんなヤツらのリーダーになっちまったことを後悔している。





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