第4話
停電から30分程経過したあたりから
周りから聞こえていた引き出しを開ける音や、ロッカーの開閉の音が消えていた。
そろそろこの状況下で立たされていた環境による疲労で愚痴というなの疑問が零れ始めていた。
「鍵がなかなか見つからない、何で、こんなに物が溢れかえってるんだろ・・・」
次第にイライラが募り心もとない携帯ライトでは小さいものを探すのに困難を極めていた
「鍵を探す前に整理整頓から始まるなんて・・・そもそも、私普通のブラウン色の鍵とか意味が分からないかもしれません。岡崎さんが言っていたこんくらいって、3センチぐらいですよね?一本見つけましたけど・・・・色が・・」
ガタガタ、ガシャーン
「あ、痛い、 何かにぶつかった!」
「あ、きゃ、 冷たい。・・・・・」
徐々に険悪な空気になるつつある中、小声でボソッとブッコローの黒子が囁く
「・・・・ドライバーで、ねじを外して扉を外せば・・・・」
(そうか、別に鍵じゃなくても!さすが、ナイスガイ!俺の分身だ。
この空気、この俺様ブッコローが変えてやるぜ!)
一縷の望みをかけるべくブッコローは直ぐ行動をすることにした。
持ち物が多い岡崎さんならドライバーとかいっぱいありそうだな。
「岡崎さん、ちょっと、きてきてこっちに。ドライバー、ドライバーどこ?」
「ええと、 ドライバーですか?ちょっと待って下さい。たしか、ここら辺に置いてあったから有るはずなんです。あれ、 コレ かな・・・持っていきます」
そうして、両手でおかもちを携えて現れた岡崎さんをみて
「いや、出前は頼んでないです。頼んだのはドライバーです。」
突っ込みどころしかない岡崎さんにブッコローの頑張るゾポイントは減ってゆくばかりだった。
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