2023.6.14 一度ひっこめていた5月8日の日記について

 内容が暗すぎてというのかね。さきほど公開した5月8日の日記は、ずっと下書きのままでいたものです。炎上されてもメンタルが保たなさそうだな、というのもあったし、忙しいのもあって。ほかにも、息子と海に行って楽しかった日記とかもまだ下書きのまま眠っています。


 仕事が楽しくなってきたり、色々バタバタしてましたが、ずどんと落ちたのはあの日ぐらいで、その後はまぁ、楽しく過ごしています。


 で、最近になってネットで他の障害児さん(である可能性もある方)とその親御さんへのコメントが炎上しているを見て、また色々考え深いな、と思ってしまって。


 今日は息子が胃腸炎で学校休んで、私も休んだので、逆にちょっと考えたり書いたりする時間が増えたという。それで公開しました。


 障害児だからといってなんでも許されるのかという議論がありましたが、それを頭の中で考えない当事者の親は少ないのではないでしょうか。被害者に許せというのはお門違いで、障害児の親はそれがわかっていて、「自分たちは存在していいのか」ってところまで追い詰められて二次障害持ってる方も少なくないんですね。


 私が、ネットで晒されていた動画について一番思ったことは、「晒すのをストップしてほしい」でした。

 社会に知らせることで理解が進むから自分たちの事を知らせる、という意識で当事者側が発信するのはいいことですが、それでも心が辛くなる反響があることは予想されます。当事者側からの発信というのは、それに家族全員が耐えられるかどうかを、秤にかけてやっている状態だと思います。無断で晒されるとなるとね。炎上に耐えられないギリギリの精神状態で生きている方もいるわけです。


「動画を消してほしい」という感じた人の多くは、当事者側の追い詰められている心境を知っている方ではないかと思います。正しい正しくないの前に、晒されている側が見たら危険だ、とわかる人。


 預け先も理解者も頼れる人もいない中、子供を病院や療育に連れて行ってどうにか問題行動を軽減しようと工夫を重ねている人がたくさんいます。家にずっと閉じ込めておくなんて、倫理的にも体力的にも、将来的にも、できないんですよ。なんとか子供が小さくて自分の体力で抑え込めるうちに、世間の冷たい目を浴びてでも、色々なところに何度も何度も連れて行って、マナーを守れるように練習するんです。愛情をもって教えてあげられる自分が生きているうちに。いろいろな相談機関に繋がれる自分が生きているうちに。

 それでも、ゼロにならないんですよ。問題行動が。


 私は仕事している分、自分が冷静になる時間を持つことができてますし、創作活動の場も持っていられてますし、自分の父母が預かってくれて、だいぶ楽させてもらってます。

 でも、完全に家族親族の援助や理解が得られず、公的な支援以外に、ほぼほぼ自分だけで見ている人もいるわけです。


 子供にちゃんと愛情があってもね。

 下手すると「この子を手にかけて私も」という思考がよぎる状態になってしまっていたり、「自分が極端な行動をとらないために、限界の精神力を振り絞って精神科に自分の薬をもらいに行かなければいけない」人。その通院時さえ、預け先がない人。そういう人もいるのでは、と想像します。日々精神の中でぎりぎり生きる側に針路をとっている人。


 そういう人もいるのを知っているから、本人の目に届くところに晒さないでほしい、という声が多数出てきたんだと思います。


 万が一、明るく生きていて、何も考えてないように見える行動、表情をしている人でも。


 実際、私はズボラで気にしないタイプの人間ですが、それでもデイサービスの方に「お母さん自分でわかってないかもしれないけど、生活に支障きたすほど汚部屋になってきてるのは、鬱の手前の人もいるよ。だいぶきてると思うから、自分を大事にして」と言われたり、「考えるのはよしましょう。何とかなるよで行きましょう!」なんてたまに言われたりします。


 親が追い詰められてしまうと子供も不安定になりやすいので、「なんとかなるよ」で明るく生きるのは最善かもしれないです。




 そうそう、息子が、「人間がいつかは死ぬ」ことに気が付いてから、どんなになだめても不安定で、問題行動の嵐(他害に繋がりそうな言動など)がひどくて困っていたのですが、嵐、ぱったりと止みました。


 デイの先生に相談したら、「銀色家はパパもママも真面目なほうだからなぁ……試しに今度、『家族が死んだらどうしよう』『人はいつか死ぬの?』『ぼくは一人になっちゃうの?』ってなことを子供に言われたら、『大丈夫大丈夫アッハッハ』で済ませてみましょう!」って言われたんですね。

 そのパターン、試したことないな……? って目から鱗。


 で、全力でやりましたよ。


「ヘーキヘーキ、ダイジョーブだって! アッハッハ!!」


 二回ほどやったら、毒気を抜かれたような顔をしてましたが、息子の深夜の不安定が無くなりました。

「笑い飛ばす」って凄い効き目なんですね。

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