第11話  PTAvs河合一族

「PTA会長様ですか?」


「様は要らないはよ! それでどう言う事なの?」


「えーとですね」


「そうだ、あちらに移動しましょう紹介したい人たちよ、河合さんもどうぞ」


訳も分からず移動、奥様が4人いる。


「こちらはPTAのメンバーよ、まずこちらは副会長」


「よろしく」ぺこり。


「次隣は会計」


「よろしく」ぺこり。


「その隣は幹事」


「よろしくね」ぺこり


「最後は監事よ、卒業式の打ち合わせよ」


「よろしく」ぺこり。


揃って、「「「「こんばんは」」」」


「こんばんは、えーと高橋マサシですよろしく」


「お世話になってます、事務局副局長河合です」


「貴女見たことがあると思ったら、事務局の方なのね」


「本当いつもお世話さまね」


「今日はデートなの?」


「違いますよ、ちょっと色々です」


「何か問題があるの相談乗るわよ」


「皆さんこの方今度学園の先生になるのよ! それも東大でのオールAよ、すごい人なの」


「東大」


「オールA」


「すごい人」


「優良物件ね」


「そうなの三つ子の1人を、貰って貰えると嬉しいわね」


「ずるいですよ和田会長、先に情報仕入れるなんて」


「たまたまよ、昨日主人に紹介しただけよ」


「なら先生、明日の夜空いてます、娘を紹介したいです」


「私もよ先生」


「いつでも言ってね! 時間作るわよ」


「私もよ双子の娘と一緒に貰って」


「シングルマザーはずるいわよ」


「もう待ってください、俺は俺は」


「皆さん御免なさい、ちょっと彼深刻な話になってまして」


「何何、相談乗るわよ、私たちに任せなさい」


(どうしよう私、このままだとPTAと河合家の争いになる! 助けておねーちゃん)


「イタ見つけたわよセイコ、マサシさんを返しなさい」


みんな局長の方を見る。


(えー何故PTAの面々が、不味い)


「マサシさん御免なさい、許してお願い」泣き顔のナオコ。


パンパン会長が手を叩く。


「部屋移動しましょう」


少し広い会議室みたいな部屋。


「今お酒とおつまみ頼んだので、ゆっくりお話聞きましょう」


ドンドン増える不安。


「まず誰から話します、局長さん!」


「えーと少しお待ち下さい、ちょっと打ち合わせを、セイコちょっと」


(どおなってるのよ、何故PTAの方達いるのよ)


(分からないわよ、どうにかしてお姉ちゃん)


(どう説明するのよ、どこまで知ってるの)


(まだ何も、私だって、マサシさんから聞いてないし)


(分かったは、貴女は地蔵になってなさい!)


(了解、局長)


「お待たせしました、まず相談事は無いです以上!」


「待ちなさい、そのような事でこの場は収まらないわよ、正直に言いなさい局長!」


「そうねPTA全員、敵に回すつもり!」


「明日は、臨時総会しましょうか!」


「卒業式を、ボイコットよ!」


「賛成」


(何でこうなる、ナオコどうにかしろ! 泣き止め)


「なら皆様だけあちらでご説明します」


局長と奥様方が、隅で話してる。 


ナオコ先生はずっと泣いている。


セイコさんが宥めている。


全員が戻ってきた。


「まず私からナオコ先生、痴話喧嘩は学内でしない事ね!」


「まだ合って2日で求婚しない事」


「ええ私はそんな事は」泣き止まるナオコ先生。


「それとセイコさんもお姉さんの良い人を取らない」


「全く局長と仲良しなんて、ガッカリ」


「せっかくの優良物件が、住む人いるなんてガッカリ」


「待ってください、何それ局長説明して」


「もう貴女は振られたのよナオコ、残るは私だけセイコも私に一任よね! その様にPTAの皆さんに説明したのよ」


「違いますよ、皆さんそれは嘘よ」


「お姉ちゃん嘘言わないで!」


「はい、それではマサシ先生ご意見お願いします」


「昨夜の責任を取らず逃げた事は誤ります、それでも新米教師として生徒を指導する事はしたいと思います、たとえ意見が違えど生徒を導くのは私たち教師です、それを自分の意見と違うから首ではやって行けません!」


「成程セイコちゃんは何かある?」


「私は・・・嘘つきのお姉ちゃんにはマサシさんを渡さないわよ! 泣き虫ナオコにもよ、最後のに笑うのは私よ!」


「そうちょっと待っていて」


奥様方5人は、隅で相談。


3人は俺を睨んでる。


(何故)


奥様方は、戻ってきた。


「それでは判決、貴女方3人は反省してマサシ先生と距離を置く、その間に私たちの娘を紹介する、そしてその中から1人を選ばせる」


「期間は私たちの娘が、卒業するまでの1年間よ」


「競争させるわよ」


「卒業式の後、挨拶に行くからマサシ先生は待っていて」


「そこは個々のホテルのレストランね、予約入れとく」


「娘にエステ行かせて、磨かせよう」


「マサシ先生、良いですね!」


「でも俺は、首ですよ」


「ナオコ先生から言われただけよね、なら待ってて」


どこかに電話するPTA会長。


「もしもしこんばんは学園長さん、今貴女のお孫さん達と一緒に飲んでいるのよ」


(不味いもう噂がPTAまで行っている)

「マサシ先生もいるのかな?」


「いますよ、彼首かなと言ってますが、こんなにまじめな教師は首では無いですよね」


「今検討中ですよ、いろいろと」


(あれ痴話喧嘩だけでしよう)

「でも辞めさせるのは、学園の不利益ですよね」


(いやあれほど数々の噂、本当なら)

「とにかく明日10時学長室で事情聴取を行う、PTA会長も参加してくださいね」


「ならここにいる5人で、お伺いしますね」


「5人幹部の方々かしら?」


「そうねもう少しお孫さんに聞いたら解散しますよ」


「待って、全員解放してください、お願い」


ガチャリプープープー。












  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る