第3話 それぞれの思惑

扉の閉まった園長室で向かい合う、女教師と学園長と理事長


「お母さん、やっと東京大学から人が、面接に来ましたね」


「早々あんなに採用すると案内書を送付してるのに、紹介だけで10年もかかったわよ!」


「園長先生東大出を採用するのに、10年掛かったんですか?」


「3人の時はおばあちゃんと言いなさい! 孫のくせに」


「そうよ私はお母さんよ、3人の時はそう呼んでね」


「家以外いいませんよ公私混同ですよ、それより東大出の就職のお話を」


「ここも音楽だけで無く進学校にしたいのよ、専門課程の音楽と体育そして進学!その為の東大卒業の採用だったけど中々紹介も来ないのよ」


「その条件の仮採用期間が長いのでは?」


「だつて〜、頭デッカチで勉強オタクは勘弁よ」


「女の子でそれだと将来がね、結婚出来ない見本は勘弁してほしいは!」


「それオタクに対する偏見では?」


「明るく可愛い東大生が欲しかったんだけどね」


2人は女教師を見る


「どうせ私は音大ですよ、頭小さくてごめんなさいね!」


「そんな事無いわよ、合コンで東大生を引っ掛ければ良かったのに、ピアノ一筋なんてね〜私には考えられないわよ」


「本当に男の人が寄って来ないのよね! 変なバリアー張って無かったの!」


「私達の孫なの、私の時は男が常に10人は周りに常にいたわよ」


「私も銀座を歩けばよくナンパされたものよ、5歩歩くだけで寄ってきたもの」


「そんな事ばかり言ってるから、2人とも相手に離婚されたんでしょう。

お父さんなんかいつも嘆いていたわよ、俺は1番最後に声かけた根性無しだってね」


「ふん別れた男の事など忘れるわよ」


「早々貴女は彼をどの様に靡かせるか考えるのよ」


「なんで私が、そんな事しなくちゃいけないの?」


「どうせこのままでは、行き遅れになるのが見えてるはよ私達には!彼はオールAの東大卒、文句ない物件よ」


「早々ひ孫が早く見たいね、男の子でも女の子でもね」


「絶対にヤダから、それなら不採用よ不採用!」


「今更駄目よ、それは通らないわよ」


「まあ明日から楽しみね」


「本当に、早く明日来ないかしら」


「やはりあの時追い返しとけば良かった」


3つ子の場合。


「あの変態なんだったんだろ〜」


「男は変態て言っては駄目よ」


「だってお母様が何時も言ってるわよ」


「男は変態だ近づくと妊娠するからて、近づいては駄目よって!

何時も言っている」


「そのくせお父さんとは仲がいいのよ」


「可笑しいねお母様の言う事」


「今度よく聞いて見よう」


眼鏡の鋭い事務局長。


「あらさっきの子、合格へーえ東大卒の上にオールA」


(これは原石、今なら私の物になるのよね30過ぎの行き遅れの私に、与えられた幸運! でもあの場には園長の娘もいたのよ。

やはり私が園長室まで連れていけば、繋がりがせっかく持てたのに、もしかして娘の見合い? そんなあー)


落ち込む事務局長。


(分からないは、明日来たらすぐアタックよ)


俺はまた大学に来ている、お礼を言う為だ。


あの事務員にクッキーを渡してお礼だ。


就職課に来てあの事務員にを呼んでもらう。


「ああ貴方朝の人、どうでしたか?」


「はい無事就職出来ました、これはお礼です少ないですが」


「良かったですね、それでは頑張って下さい。

それとこれありがとうございます」


「はいそれでは失礼します」


俺は出口から出て家に帰って行った。


「あのクソ野郎、来年もあの条件で募集が来るじゃ無いかよ!

どうしてくれるんだ! 塩撒け塩おー!」


「何、アイツ受かったのか?」


「そうこれお礼だって、絶対来年の為にあの学園合格させたのよ。

来年もまたあの最低な募集がくるのよ」


「来年どころか10年はまた来るな!」


「くそ〜卒業したら来るんじゃ無いよ〜! 課長来年度いいえ今すぐよ! 卒業生は来ては行けない規則を作りましょうよ、それが私達就職課の平和に繋がります」


「そうだな規定を変えようかね!」


[ここは在校生の就職支援課です。

卒業生のご相談はお断りします。

卒業後はここは支援しません]


就職課に新しい看板が出来た! 彼のせいでは無いのに!


家に着いた俺は背広を出す。


クリーニングに出さないと、明日着ていけないな。


俺は近所のクリーニング屋さんに。


「えっ休み仕方ない一駅先に有るクリーニング屋さんに行こう」


駅から駅に降りて走る。


「まさか休み、嘘そんな」


俺は知らなかった?!


クリーニング組合の規定でこの辺のクリーニング屋さんは、全て休みだという事を!


次の駅次の駅、クリーニング屋さん休みです。


そして夜の明かりが輝いている。


「このまま行くか、自分で洗うかどっち?」


(コインランドリーならどうだろう)


また自分のアパートまで戻る。


「よしここら辺にコインランドリーはあったはず」


コインランドリーを見つけた俺は、洗剤買って洗濯機に入れる。


後は乾燥まで待てばいいな。


(俺は知らなかった、背広はコインランドリーで洗ってはならない事。

その後の乾燥をしては行けない事)


1時間半後袋に背広を入れて帰って行く俺。


明日の朝の事など知らずに!










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