第6話
添島は自分は普通の平凡な人間だと自負していた。
だが、彼女はとある絶対的な能力を持っていた。
魔法事象に触れるとどんな事象でも消す事ができる、といういささか圧倒的な能力だった。
構えたハリセンでジャングルの木を殴りつける。
小気味良い音をたててハリセンが触れた木が、すぅっと霧散する。
霧の様にふわっとジャングルの木が一瞬で次々と消えていく様子に筒井は呆気にとられた。
普段ならブッコローが事象の犯人の話を聞いて満足させ、魔法使いがエネルギーを吸い取って解消させるのが普通なのだ。
新人が入ったと聞いて、ブッコローの様に「聞き上手」な人間だと思い込んでいた。
まさか「物理的に魔法に強い」だったとは・・。
ジャングルをあっという間に霧散させ、犯人の話にちゃんと相づちを打っているブッコローを見て、添島は思った。
何か自分の想像してた国家公務員とは違うな、と。
彼女が前世を思い出させた幼馴染みとどうにかなる話や、橙色の羽根で浮気を疑われたりするのは、また別の話。
就職先の上司が馬好きのミミズクだった件 @Liccakhion
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