ロックバンド『春芝居』より、大切なお知らせ

魚田羊/海鮮焼きそば

2023/4/18 春芝居より大切なお知らせ

春芝居はるしばいを応援してくださっている皆様、関係者の皆様へ


日頃から春芝居を応援してくださり、誠にありがとうございます。

この場をお借りして、皆様に大切なご報告がございます。

この度春芝居は、2023年10月に開催されますワンマンライブ『春芝居 最終全国巡業ツアー幕引まくひき」』東京公演をもちまして、解散することとなりました。突然の発表となり、また今後の活動へのご期待に応えられなくなってしまいましたこと、心よりお詫び申し上げます。

昨年末頃よりスタッフとメンバーの間で話し合いを重ねて参りましたが、各メンバーの今後の人生を尊重し、このような決断に至った次第です。

話し合いを通じ、各メンバーから別個に「このバンドでの活動と、鳴らしてきた音楽に誇りを持っている。そこに悔いはない」という旨の発言がございました。

結成から10年、メジャーデビューから6年。インディーズ1stアルバム『Our Life Is Beautiful!!』から、現状の最新アルバム『決死行』まで。春芝居は全力で駆け抜けて参りました。残りの半年間も、今までと変わらず駆け抜けて参ります。私達スタッフにとっても、彼らは大きな誇りです。


最後になりますが、解散までの春芝居の活動、および各メンバーの今後についてお知らせいたします。


今年7月から10月にかけて、『春芝居 最終全国巡業「幕引まくひき」』全10公演の開催を予定しております。

そして、9月には最後となるフルアルバムのリリースも予定しております。詳細は後日改めてお知らせいたします。

また、メンバー3名の今後の活動につきましては、下記の通りとなっております。詳細は各メンバーのSNSを随時ご確認ください。それぞれの人生や新たな活動を、引き続き温かく見守って頂けましたら幸いです。


白井しらいFREEDOMフリーダム勇司ゆうじ(Drドラム)

新たな道に進むため、音楽活動の一切を終了致します。

六車むぐるまシュウ(Baベース,Choコーラス)

音楽活動を継続致します。

正木直哉まさきなおや(Gtギター,Voボーカル)

未定となっております。


残り半年とわずかな期間ではございますが、最後まで変わらぬご支援のほどよろしくお願い申し上げます。


春芝居 スタッフ



――メンバーからのコメント(本人達の意向により、原文のまま掲載致します)――


白井“FREEDOM”勇司(Dr)

急な知らせになっちまった!驚いたよな?

あと、解散報告だってのに

いつものSNSの口調なのも

みんな驚いたかもしれないが。これが俺だ。許せ。

つーことで、春芝居は今年の10月で解散する。


俺ら3人とも中学からの同級生で、

高校はそろって軽音入って、

高校出たあとそろって路頭に迷って

苦し紛れに結成したのが春芝居。

いや、ほんとひでぇ話だな!

まあ、一歩間違えりゃ共倒れで

やってきた俺たちだが、

いいバンドになったと思うよ。

こんなイカした最高の音楽やれて

俺は幸せなドラマーだった。

いやあ、十分楽しんだよ。


ただでさえバンドで自由にやらせてもらって

幸せ者だった俺だが、

これからは今以上に

好き勝手生きるつもりだ。

やりたいこともあるしな。


てなわけで、これからの俺について話すか。

バンド仲間の中には

何かもう知ってるやつもいるみてえだが・・。

俺はバンドが終わったら

ラーメン屋で修行の日々になる予定だ。

俺らがライブの打ち上げでよく行く

塩ラーメンの店があってさあ、

そこがマジでうめぇんだよ。

だから俺もこういうの作りたくなってな。

そこの店主ともダチになったんで内々に相談したら、

弟子入りさせてもらうことに決まったよ。

今はラーメンのこと考えるのが

楽しくて仕方ねえ。

弟子っつってもしばらくは雑用だろうが、

いずれは自分のラーメン屋を

開きてえと思ってるんで、

SNSで俺の動向を要チェックだ!

じゃ、もう半年だけよろしくな。


六車シュウ(Ba,Cho)

中学校からの友達3人。19歳、金に困って始めたバンド活動。バイト終わりにスタジオへ直行してだらだら練習した後、ファミレスで駄弁る毎日。3割の確率で遅刻、2割の確率で趣味にかまけてうっかり練習をすっぽかしていた、ゆーじ。それに厳しい雷を落とす直哉。

……とまあ、結成当初は学生のノリを引きずりすぎておりました。

それが気づけば、大舞台に立っていて。応援してくださるファンの皆様がいて。背負うものがいくつも増えていて。作風こそ結成当初とはずいぶん違うものになりましたが、僕らの音楽は、正直いまが一番脂の乗っている時期だと思います。

「なぜこんなタイミングで解散を?」と惜しく思ってくださる方がおられるかもしれません。僕だってそうです。いつまでも続けられると思っていましたよ。こんな最高の音楽と、最高のバンドなんだから。

まあ、これは僕ら3人が新たなステージに進むための前向きな決断なんで、理解してやってくれれば幸いです!


えー、ここから先、ちょっと吹っ切れます。堅苦しいのはどうにも性に合わないもので。


まずは、今頃慌ててコメントを考え始めてそうなうちのドラムス、ゆーじ。ミドルネーム(?)の“FREEDOM”に恥じない自由人に乾杯!乾杯と言えば、お前少しは酒控えるんだぞ?

あまりに自由人&気まぐれすぎてみんながコントロールに苦労していたけど、お前の独特な感性のドラムは、唯一無二の武器だと思っとります……ってきっぱり音楽辞めるんかい(苦笑) ラーメン修行、せいぜい頑張ってくれたまえ。


次に、バンドの方針だけじゃなく、僕らのプライベートも強烈に引っ張っていたうちのギターボーカル、直哉。お前は昔から真面目で几帳面だったなあ。あと、折れるべきじゃない場面では決して折れない、ある意味の頑固さがすごい。そのぶん人との衝突もあったけれど。そろそろ時効だろうから言うけど、10年前のお前が音響スタッフと揉めた回数、片手じゃ足りないよな(笑)

さて直哉、お前は天性のボーカリストだと思ってる。お前の声と俺のコーラスワークとの絡みが楽しすぎて、コーラスのある曲を演るときはテンションが上がったよ。加えてギタリストとしても、作曲家としても一流。こんな奴が中学校からの同級生なのはすごい話だよな、ほんと。ゆーじもだけど。

ゆーじ、直哉、今までありがとう。君達は最高のミュージシャンだ。


そして、今まで熱く応援してくださったファンの皆様、こんな僕たちを支えてくださったスタッフ・マネージャーと、その他関係者の皆様。あと、切磋琢磨したり、愚痴やら相談事を聞いたりしてくれたバンド仲間。本当にありがとうございました。春芝居は、最高の音楽だ!

だからこの最高の音楽で、あと半年、皆様を楽しませてやろうじゃないかと思うわけですよ。


バンド活動が終わったあとも、僕はまだ、もう少しこの業界で頑張ってみるつもりです。人脈とベース経験だけはそれなりにあるのでね。


正木直哉(Gt,Vo)

どれだけいい感じに言おうが、バンドが解散する理由は二種類しかありません。

人間関係がこじれたか、人気が出ず(あるいは以前よりも低迷して)興行的に苦しくなったかです。要はヒトかカネ。

僕達の場合は、ヒトでした。


本題の前に言っておきます。僕はこのコメントの中で、解散理由をオブラートに包むつもりがありません。

どれだけあやふやな解散理由を流したって、それを読んだファンの皆様の多くは、きっと腑に落ちない。もやついた気持ちを抱えることになる。『音楽性の違い』などは、使い古されすぎたせいでもはや建前にもならないのだから。

だったら、はっきりと打ち明けてしまうほうがよほどいい。


他人の悪口を言いたくはないし、他人のプライベートを軽々しく言いふらすつもりもない。だから簡潔に、要点だけを述べます。


僕たち春芝居は、バンドとしてはこれからもやっていけるだろうし、無限の可能性を秘めていると思います。

最初期の、底抜けに明るいポップソング。

僕が少し前まで模索していた、鋭くシリアスなロック。

相反するように思えるこのふたつを、化学反応させられそうな手応えすらあります。それに、勇司とシュウは、僕の思い描いた音楽を200%の力で実現させてくれる、なくてはならないバンドメンバーです。

けれど僕達は、友人としてやっていくにはもう限界でした。

3人それぞれが少しずつ間違いを積み重ねていった結果、お互いの信頼関係は、あまりにもぐちゃぐちゃに踏み潰されてしまいました。

中高のころのバカで愉快な関係は見る影もありません。もう友人には戻れない。だから解散の道を選ぶしかなかった。


解散を言い出したのは僕です。ただ、みんなわかっていた。僕達3人の関係がとっくに破綻していることは。だからメンバーの間では、解散しようということですぐにまとまりました。話し合いが長引いたのは、レーベルやスタッフの側からの引き留めがあったからです。

人気も実力も獲得していて、その上さらに伸びうる余地のあるバンドが、関係のもつれひとつで解散するなんて。こんな素晴らしい音楽を作り続けているのに。

これらレーベル側の声はどこまでも正論ですし、ありがたいものです。けれど、あの中学校で同じ1年4組になったことから始まったこの大切な関係が、いつの間にか醜く変わり果ててしまった現実。僕達はもう、耐えられないのです。

僕と勇司とシュウ、全員に至らないところがありました。致命的な欠点と言ってもいい。僕達の至らないところとはそれぞれの人格の根幹を成すものだったから、簡単には改善できそうにない。どうしたって時間がかかる。そんな時間をかけようと思える心の余裕も、また僕達にはなかった。

……どうしてここまで間違えてしまったんだろう。


以上が春芝居の――いや、僕達3人の現実です。皆様、本当に申し訳ございません。


せめて、僕達が出会ってから今まで積み重ねてきた15年余りを、少しでもましな形で終わらせられるように。ここまで応援してくださったファンの皆様に、感謝を込めた最高の音楽を。支えてくださったスタッフ・マネージャー陣と、関係者の皆様に、最大の感謝を。それぞれ届けられるように。

そのために使える時間が、あと半年ある。それだけが救いです。

最後まで、どうかお付き合いいただけませんか。

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