モモと世界

「それじゃあ、いってらっしゃい」


 いつものようにミストラルに見送られて、僕はニーミアの背中に乗る。


 僕は、耳長族の長老である白髭しろひげのお爺ちゃんのお願いを受けて、禁領までプリシアちゃんを迎えに行くことになった。


 ユーリィおばあちゃんやご両親は禁領に移住しちゃったわけだけど、プリシアちゃんはあくまでも竜の森の耳長族だからね。

 そして、成長したあかつきには、次期族長という地位も決まっている。

 だから、普段は自由奔放じゆうほんぽうに僕たちと旅をしているプリシアちゃんだけど、年末年始くらいはきちんと自分の村へ戻ってきて、みんなと過ごしてほしい。というのが、長老として村を任されている白髭のお爺ちゃんの想いだった。


「たまには、レヴァリアの背中に乗りたいな?」

『ふんっ。気安く言うな。我の翼は、安物ではない』

「なんて言いながら、今朝もライラと空のお散歩を楽しんでいたよね?」

『黙れ、噛み殺されたいのか』

「ライラがうらやましいなぁ」

「はわわっ。エルネア様、それでは今度、ご一緒に!」

『ええい、奴を誘うな。騒ぎに巻き込まれる』


 だけど、なかなか出発できないのも、いつも通りだね。


「エルネア君、私たちもついて行くわ」

「エルネア君、私たちを連れて行って」

「ユフィとニーナは、お留守番よ。貴女たちが同行したら、それこそ騒ぎが発生しかねないわ」

「ミストが酷いことを言うわ」

「ミストが悲しいことを言うわ」


 僕たちを飛び立たせまいと、ユフィーリアとニーナがニーミアの長い尻尾を掴んでしまう。それを、ミストラルが苦笑しながら引き剥がそうとする。


「お姉さまたち、いい加減にしてください。エルネア君が困っているわ」

「あら、セフィーナ。公務は良いのかしら?」

「あら、セフィーナ。お仕事は良いのかしら?」

「うっ……」

「独身の王族は、年末年始の公務が大変よね」

「独身の王女は、年末年始の行事が大変よね」


 ミストラルに抵抗しながら、にやり、とセフィーナさんに勝ち誇った笑みを向ける、ユフィーリアとニーナ。

 二人は僕と結婚したことで、王女としての公務よりも僕との生活を優先させることができる。

 だけど、将来こそ約束はしているものの、一応は独身扱いのセフィーナさんは、王族として公務優先だ。

 そして、このお祭り騒ぎのなか、王族は行事や祭典に右へ左への大忙しなんだよね。


 かくいうセフィーナさんも、王宮で開かれている毎晩のうたげに駆り出されたり、冒険者の集まりに顔を出したりと、多忙を極めていた。

 そんなセフィーナさんが、わざわざ僕を見送りに来てくれたわけです。

 だけど、結局は姉である双子女王のユフィーリアとニーナの鎮圧係りで、忙しくなっちゃうんだよね。


「朝から、騒がしいな。どうせ、明日にはまた戻ってくるのだろう? それなのに、毎度のごとく賑やかなことだ」

「がははっ。ザンよ、あなどるなよ? エルネアと、耳長族のちびっ子が合わさるのだ。それで、予定通りに帰って来られるものか」

「そうだねー。最強の組み合せだもんね」


 すると、ザンやイド、それにミリーちゃんがやってきて、騒ぎの輪に加わる。

 さらに、竜族のみんなまでやってきた。


『明日中に帰って来られないに、牛一頭を賭ける』

『竜峰に騒ぎをもたらすに、鹿しか五頭だ』

『ならば、平地の人どもを巻き込むに、いのしし三頭だな』

「こらこらっ。僕をなんだと思っているんだい!?」


 そして、勝手に賭け事を始めちゃう。

 ええい、平穏無事に戻ってくる、と賭ける者はいないのかーっ!


 出発前から騒がしい僕たちを、大鷲が空の上から見下ろしていた。


 そうそう。大鷲にも同行してもらうんだよね。

 モモちゃんに、禁領の位置とお屋敷を教えておかなきゃいけない。


 結局、あれからモモちゃんの意志を確認する機会を逃してしまっていた。

 さて、モモちゃんは今後の生活をどう考えているんだろう。

 僕は、改めて話をしなきゃいけない。


 移動を開始したら、大鷲もニーミアの背中に飛び乗ってくるはずだ。

 なにせ、大鷲よりも、ニーミアの飛行能力の方が格段に優れているからね。

 そのときに、きちんとお話しをしよう。


「ほら、ユフィとニーナも、そろそろ離しなさい。じゃないと、給仕係りを手伝ってもらうわよ?」

「ミストは酷いわ。私たちだって、邪族討伐に加わった功労者だわ」

「ミストは酷いわ。私たちだって、人族を護るために立ち上がった戦士だわ」

「お姉様たちは、王女なのですから当たり前です!」


 むしろ、協力してくれたみんなを労うまでが仕事ですからね。とセフィーナさんに言われては、ユフィーリアとニーナに言い返す言葉はない。

 なにせ、妻のひとりであるルイセイネは、未だに大神殿で奉仕中なんだから。


 渋々しぶしぶとではあるけど、ニーミアの尻尾を離すユフィーリアとニーナ。


「エルネア君、お土産を期待しているわ」

「エルネア君、帰ってきてからを楽しみにしているわ」

「まるで、プリシアちゃんみたいなことを言う!?」


 プリシアちゃんが正当に成長しなかったら、ユフィーリアとニーナの影響が大きいよね!


「違うにゃん。エルネアお兄ちゃんの影響が、一番にゃん」

「ぐぬぬっ」


 なんてやり取りをしながら、僕を乗せたニーミアは飛翔する。

 地上では、みんなが手や尻尾を振って見送ってくれていた。

 王都が見渡せる高さまで上昇すると、朝から空を見上げて賑わっている人々の姿が見えた。

 ニーミアは身体も大きくて、見た目も美しいからね。


「おだてても、何も出ないにゃん」

「違うよ、本心だよ」


 ニーミアは、ゆっくりと上昇していく。

 すると、頃合いをみて、大鷲が飛来してきた。


「おはよう、モモちゃん」

「……」

「あらら?」

「……」


 どうやら、モモちゃんはまだ睡眠中みたい。

 モモちゃんが寝ていても、魔術で具現化された大鷲は、まるで本物のように振る舞うんだね。

 仕方ないので、僕は大鷲を抱き寄せる。

 大鷲は、抵抗することなく素直に僕に抱かれた。

 大鷲の爪は、鋭いからね。ニーミアにしがみついたら、痛いと思うんだ。だから、移動中はこうして、僕が抱くことになる。


「それじゃあ、行くにゃーん」


 雲を越えたあたりで、ニーミアは西に向かって加速し始めた。

 地上の景色が流れ始める。

 あっという間に王都を飛び去り、竜峰の上空へと入る。


 竜峰の高地には、雪が降り積もっていた。

 だけど、天上山脈ほどではない。なにせ、渓谷の下の方や森林地帯なんかには、まだ雪は降っていないからね。

 とはいえ、これからもっと奥へと進めば、一面が雪景色に変わるはずだ。


 今年は寒いぞ!

 こういう冬は、暖炉だんろの前で熱いお茶を飲みながら、ぬくぬくとしていたいね。


「おじいちゃんにゃん」

「ふぉっふぉっふぉっ。ニーミアや、頭の上に乗っても良いのじゃぞ?」

「にゃんは、プリシアと一緒にぬくぬくするにゃん」

「あっ、裏切り者っ」


 なんて会話をしていると、僕の腕に抱かれていた大鷲が瞳を開けた。


「起きたら、空の上だ」

「おや、モモちゃん。おはよう」

「おはよう……むにゃむにゃ」

「わわっ。寝ちゃ駄目だよ。ほら、禁領に向かって移動を開始したんだ。実家のお屋敷から西に向かって飛んでいる最中で、今は竜峰の空の上だよ」


 眠っていたモモちゃんに、経路を教えなきゃいけない。

 そうしないと、地理を理解できないからね。

 僕の説明に、モモちゃんは大鷲の瞳を通して景色を確認していく。


「遠いの?」

「ニーミアに連れて行ってもらえば、お昼過ぎには到着するよ」


 眼下を、高速で流れていく風景。

 僕は、高山の名前や、通過した竜人族の村を指し示しながら、竜峰のどの位置を飛んでいるのかを説明する。

 大鷲は僕の説明に聴き入りながら、じっと竜峰を見下ろしていた。


「……ところで、モモちゃん。昨日の続きなんだけどさ」


 そして、ある程度説明したところで、僕は本題へと話題を切り替えた。

 大鷲は、くるりと頭を動かして、正面から僕を見据みすえる。


「もう一度聞くけど、モモちゃんはみんなと暮らしたいって思ったりする?」


 普通の相手なら、どんな返答を受けても、僕は心から賛同すると思う。

 だけど、どうだろう。

 天上山脈を守護し、魔族の脅威から人族の文化圏を護っているモモちゃんが、山を降りたいと言ったら。

 僕は、何ができるんだろうね。


 自分で聞いておきながら、どんな返答が返ってくるのかと身構えてしまう僕。それを知ってか知らずか、モモちゃんは大鷲を通して、自分の考えを口にしてくれた。


「ミカンと一緒にいたい」

蜜柑みかん!?」

「ううー。私も、お友達に名前をつけたのっ」

「ああ! あの、大鷲のことだね」


 天上山脈で、モモちゃんにお肉を分け与えていた本物の大鷲がいたよね。

 モモちゃんは、そのお友達に、僕がそうしたように名前をつけてあげたんだ。

 それにしても、ミカンだなんて……


「エルネアお兄ちゃんの、悪い影響にゃん」

「そんな馬鹿な!」


 いやいや、今はそんなことよりも。

 僕は話の腰を折らずに、モモちゃんに先を促す。


「これまでにも、いっぱい人の生活を見てきたの」

「そうか、そうだよね。魔女さんを探すために、これまでにも飛び回っていたんだよね」


 魔術も、万能ではない。

 知らない場所で遠隔魔術を発動させることはできないし、行ったことのない場所は水晶に映し出せない。

 モモちゃんの持つ水晶に永久雪原えいきゅうせつげんが映し出されたのだって、魔女さんを探し出そうと、大鷲を飛来させた過去があるからなんだ。


 そうすると、必然的にこれまでにも、いろんな村や町や都市を観てきたはずだよね。

 そして、人々の生活を垣間見てきたはずなんだ。

 だけど、モモちゃんは天上山脈を降りることはなかった。


「東に向かって飛んだときに見た魔族は、ひどいと思ったの。他の種族を奴隷として扱っている様子を、いっぱい見たよ。だから、魔族は敵。でも、西でも人はあまり幸せそうじゃなかったよ?」

「そうなの?」

「みんな、まずしそうだったよ。土地がせていて、食べ物はあまりないの。魔物や奴隷狩りに怯えて暮らしていたよ」

「えええっ!? 天上山脈の西にも、魔族の奴隷狩りが出るの?」

「ううん、違う。奴隷狩りをしているのは、有翼族ゆうよくぞくだったよ」


 そういえば、聞いたことがある。

 天上山脈の南部には、有翼族の国があるんだよね。

 でもまさか、有翼族まで人族を奴隷として狩っているだなんて。


「西は、巫女王みこおう様がいる神殿都市しんでんとしもあるし、平和に栄えていると思っていたんだけど。もしかして、こっちよりも厳しい環境なのかな?」


 土地が痩せている、という話は初耳だった。

 もしかして、北部に永久雪原が広がっているせいで、気候も寒いのかな?


「南の方は、あまり知らない。でも、山の近くや神殿都市の方は、貧しかったよ」

「モモちゃんは、神殿都市まで飛んだことがあるの?」


 いったい、神殿都市とはどんなところなんだろう。

 巫女王様が住んでいるんだ。きっと、きらびやかな場所なんだろうね。

 だけど、土地が痩せていると言っていたのが気になる。

 モモちゃんは、僕の質問に、大鷲の頭を傾けて応えた。


「上空までは、行けなかったよ。強い結界に包まれていて、私の術では近づけなかったの」

「ほうほう、結界が」


 モモちゃんの魔術を退けるほどの結界が、神殿都市を護っているんだね。

 まあ、巫女王様がいるわけだし、それくらいはあって当然なのかもしれない。


「でも、遠くからなら見たよ。山のようだったの」

「山かぁ」


 僕は、城塞都市みたいに、大神殿を中心とした都を想像していたんだけど。どうやら、本当の神殿都市は違うみたい。

 山のよう、ということは、平坦に広がった都市ではなく、上に向かって立体的に広がった独特な外観をしているのかな?


 とても興味が湧いてくる。

 いつか、ルイセイネを連れて行ってあげたいね。

 だけど、それは後日の案件だ。

 今は、モモちゃんが今後の生活をどう思っているかが重要なんだ。

 僕は、モモちゃんの話に耳を傾ける。


「いっぱいいっぱい、人の生活を見てきたよ。でも、エルネアのおうちが一番幸せそうで、楽しそうだった」

「うん、僕の実家に集まるみんなは、みんないい者たちばかりだからね。それは、自慢できる」


 うんうん、と大鷲が頷いていた。


「でもね、知っているの。本当は、みんなそんなに平和じゃないの」


 モモちゃんが言っているのは、世界情勢のことだ。

 相変わらず、他種族は人族を奴隷として扱う。

 魔物や魔獣の気配に怯え、天災やちょっとした気候の変化でも、人々は簡単に死んじゃう。

 あくまでも、僕の周囲に集った者たちが強く、特殊なだけなんだ。

 普通は、厳しい環境で生き抜くのもやっとだという者たちが大半なんだよね。

 モモちゃんは、そうした人々の生活を、これまでにも多く見てきたんだ。


「エルネアの生活は、羨ましいと思ったよ。いいなぁ、って思ったよ。でもね……」


 しいたげられている人々を見て、魔族が敵だと言い切ったモモちゃん。

 そして、魔族の害から、人族の文化圏を守り続けてきた、正義感の強いモモちゃんだ。

 答えなんて、僕たちが心配する以前に、出されていたのかもしれない。


 モモちゃんは……


「は、恥ずかしいの」

「ええええーっ!」

「にゃーっ」


 僕はてっきり、人々の安寧あんねいを護るために、これからも天上山脈で頑張る。みたいな台詞せりふが続くと思ったんですけど!?

 ニーミアもそう感じていたはずだ。

 それなのに、この子は……!


 もじもじ、と僕の腕のなかで、大鷲が小さくなる。


「だって、だって……」


 そうでした。

 モモちゃんは、極度の人見知りでした!

 みんなと暮らす、という以前に、人と接するのが苦手なんだよね。


「でもね。エルネアの家族となら、仲良くなれそうな気がするよ?」

「ユフィやニーナとも?」

「双子?」

「そうそう。あの二人は、凄く賑やかなんだよ。ああ、でも、悪い人じゃないんだよ。天真爛漫てんしんらんまんなだけ」


 でも、考えてみると、ユフィーリアとニーナとモモちゃんは、相性が良いのかもしれない。

 人見知りだけど、僕の家族に興味を持ってくれたモモちゃん。それを、ユフィーリアとニーナなら、ぐいぐいと引っ張っていってくれるかもしれないね。


「普段は、ライラといると落ち着けるかも? ライラは優しいし、モモちゃんと似ているから。そうそう、ライラは、紅蓮色の飛竜と仲良くしていた女性だよ。紅蓮色の飛竜、レヴァリアもい竜だから安心してね」


 ライラも、最初は随分と人見知りだったよね。

 あれは、辛い幼少期からくる人不振によるものだったけど。


「何か困ったことがあったら、ミストラルかルイセイネに相談すると良いよ。ミストラルは一番背の高い女性で、ルイセイネは巫女様だよ」


 困りごとは、ミストラルに相談しましょう。それが、僕たち家族の決まりごと。

 そして、良心を求めるなら、断然にルイセイネだ。聖職者らしい、公正で清い助言を頂けます。


「あとね、セフィーナさんは真面目で面倒見がいいから、協力してもらうときは、彼女だね。ああ、それと! あの場にはいなかったけど、マドリーヌ様もいるんだ。マドリーヌ様とユフィとニーナが合わさったら、逃げた方が良いよ! 絶対に、騒動に巻き込まれちゃうから」


 僕が、その騒動の中心だって?

 気のせいですよ?


「にゃあ」

「それとね。これから迎えに行くプリシアちゃんと遊ぶと、とても楽しいんだよ。きっと、モモちゃんとも仲良くなれると思うんだ」


 プリシアちゃんのことだ。出会った直後には、大親友になっているだろうね。


「ああ、ただし。お目付役にユンユンとリンリンがいるから、羽目を外しすぎるのは厳禁なんだよね。プリシアちゃんのお母さんに報告されて、こっ酷く怒られちゃうから」


 僕の話を、楽しそうに聞く大鷲。もとい、モモちゃん。


 はっ!

 しまった。


 モモちゃんの意志を確認するはずだったのに、気づけば家族の紹介になっちゃっていたよ。

 モモちゃんが僕の家族に興味を持ってくれるのは嬉しいんだけど、それで山を降りると言い出したら……


「モモちゃん、天上山脈を降りたい?」


 率直に聞いてみた。

 すると、大鷲は真摯しんしな瞳で僕を見返した。


「ううん、私は、この山が好きだから。もももいるし、ミカンもいるから。それに、魔女みたいになりたい」


 東の魔術師としてモモちゃんが活躍する以前から、人々の間では北の魔女の逸話いつわが言い伝えられてきた。

 モモちゃんは、憧れである魔女さんに、少しでも近づきたいんだね。

 だけど、もう十分に、モモちゃんの逸話も広がっているよ。


「いつか、絶対にモモちゃんと魔女さんを会わせてあげるからね。そのためにも、禁領のお屋敷を教えておかなきゃね」


 やっぱり、僕たちが心配する以前に、モモちゃんは自分で答えを導き出していたんだね。

 モモちゃんは、これからもずっと天上山脈で暮らしながら、魔族の侵略から人族の文化圏を守護し続ける。

 誰に言われたわけでもなく、義務でもない。だけど、モモちゃんはそれを使命として受け入れて、全うしようとしているんだ。


「モモちゃんは、偉いね」


 よしよし、と大鷲の頭を撫でてあげる。すると、大鷲は気持ち良さそうに瞳を閉じた。


「よし、ニーミア。これから僕たちも、できる限りモモちゃんに協力してあげようね!」

「送り迎えは、任せてにゃん」


 ニーミアの頼もしい返事に、僕だけじゃなくて、モモちゃんも喜んでいた。


 だけど、楽しい空の旅が終わり、禁領に帰ってきた僕たちを待ち受けていたのは、次なる騒動だった。


「んんっと、お兄ちゃんお帰り!」

「ただいま、プリシ……プリ……プリシアちゃん!?」


 いつものように空間跳躍を使って、元気よく僕に抱きついてきたのは、プリシアちゃん!?


 だけど、僕に抱きつくその人は、見慣れた幼女体型ではなく、少女のような……?


 ちょっと見ない間に、プリシアちゃんが急成長しちゃったよ!!

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