第9話 ジャンの想い

ここへ来て随分になる。

その日、俺は家の外へ一人出ていた。


ジャン(ここは、本当に緑溢れる世界だな。。。シリウスはどうしているだろうか。。。会いたい。会って話したい。)

俺は寂しくて仕方なかった。

また、リオンはどうしているのか。

俺が傷つけた。。


あの時彼女が言った言葉が気になる。


『私をすきにしてもいい。』

『その為に誕生したんでしょ。』


あの言葉はどんな気持ちから言ったんだろう。。。


あの衝動に駆られ行動に出た時の彼女の顔が忘れられなかった。

何の感情もなく、

ただ、身を委ねただけの。。。


俺は身を縮める。。自分自身が恐い。。彼女に会いたい。。だが、会えばまたきっと。。。

それが恐かった。。。


上を見上げれば、綺麗な蒼い空が広がっている。。。

だが、自分の心は真っ暗で先も見えなかった。。。


かなり歩いたのか、水辺へと出た。

ジャバジャバと水に入って行くと後ろから声がした。 俺を呼ぶ声だった。


「ジャン!!何をしている!」

光の神様だった。


光の神「しっかりしろ!」 

光の神様は、俺を抱きしめた。

そして、俺にとんでもない事を言い出す。

「リオンに会いたいか?」


俺は光の神様を見た瞬間、泣き出す。


真っ暗で何も見えない自分自身。。

これからどうしたらいいのかさえ、

解らなかった・・・


ただ、会いたい・・・


ジャン「会いたいです・・・」

俺は泣きながら、そう答えていた。。。


光の神様は

「一緒に会おう。。お前の起きる衝動を私が止めてやる!」


俺は光の神様を見た。

「とめる?・・・とは?」


泣きながら尋ねれば光の神様は

微笑みながら

「ジャン! リオンを心底愛してみろ。 お前の今抱くその心を育てろ。 

お前ならば、リオンを救えるだろう。」


ジャン「彼女を救う? そんな事が私にできるのですか?」


光の神「お前ならばできる。

だが、まずはその衝動を止める!

コントロールするのだ!

自身でコントロール出来るように

訓練が必要だ。


その為に、リオンに会いにいくぞ!」


俺は考えもしなかった。

自分自身を俺自身がコントロールできるなど。。。


訓練するとは。。。

出来るようになるのか?


だが、やってみなければ先へは進めない気がした。


ジャン「やってみます!」


俺はそう答えていた。。。

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