第2話「悪役令嬢として華麗に返り咲いてみせるわ!」
何度も何度もテントを張り直す。そして気付いた。
「こんなテントで暮らすなんて、私には無理です!」
「お嬢様、確かにそうですわね。」
使用人のローズが嘆いた。
「今すぐにでも裁判のやり直しを要求してきますわ!」
「しかし、もう流刑は決まった事で……」
「悪役令嬢なら、悪役令嬢らしく、返り咲いてやりますわっ!!」
「???あく、やく、令嬢?」
ミシェルはさっそく裁判のやり直しを要求した。それには親友のカビーも手伝ってくれた。
「ガビー、ありがとう!」
「当たり前よ。ミシェルの為だもの!」
こうして、上訴した。裁判のやり直しを求めた。ミシェルは必死にラナのインチキを証明しようとした。そして、証拠集めをしていると、ラナに見捨てられたと言う人々とであう。
「ラナは私達にお金がないからと言う理由でおみ捨てになられたのです。」
「悔しい。あの時、お金さえあれば病気の娘を助けられたのに!!」
「ラナは私の全財産を奪ったのよ!」
「ミシェルがラナを虐めた?逆よ!」
と、次から次へとラナにまつわる話しがでてきた。この人々の証言から、再びの裁判の結果、ミシェルへの刑が取り下げられたのである。勝利を手にしたミシェル。そんなミシェルだが、王子の婚約者と言う地位は戻っては来なかった。いつもの日常に戻ったミシェル。王城でのダンスパーティーにて王子、アーロンを見つめていた。アーロンはラナとベッタリだった。気分の悪くなったミシェルは少し外の空気を吸いにテラスへと向かう。
「アーロン様……。」
「どうかされましたか?ミシェル嬢。」
「へ?」
ミシェルが振り向くとそこには隣国の王子が立っていたのだった。
「話は聞きました。王子アーロン様から婚約破棄されたそうですね。」
「はい。そうです。」
「そうですか。」
隣国の王子ロンが話しかけて来たのだった。
「それは好都合。」
「へ?」
「是非、私と結婚していただけませんか?」
「?!?!」
突然の申し出にミシェルは驚くのだった。
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