第4話 『再会』 その4
確かに、町には、まだ昔からのお家がたくさん残っています。
つまり、がらっと変わってしまった場所と、そうでもない場所があるわけです。
ぼくは、長い間、故郷の町からは離れていました。
それは、ぼくの意思ではなくて、父の仕事の都合でした。
憲法第22条。
『何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転、及び職業選択の自由を有する。』
しかし、自由はあっても、その自由をいつでも行使できるかと言えば、そうではないです。
そこには、様々な条件が立ちはだかるからです。
なんと言っても、時間とお金です。
それは、実質的に、勤労者を一定の場所に縛り付けています。もちろん、それを了承していることが、前提でないと、就職できないし、また、長く仕事はできません。それは、様々な選択の問題でもありました。
だから、ぼくは、故郷とのつながりは、ほとんど無くなってしまいました。
それでも、幼馴染みは、まだ、その地域付近に住んでおりまして、その実家は残っております。つまり、連絡することは、まだ、可能だったのです。
そこで、ぼくは、突然の手紙を出して、助力を求めたのです。
その相手は、ひでみこちゃんでした。
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