2024/10/15 釣りの夢

 学生時代に戻っているけれど、授業の様子も何もかも違っている夢だった。


 高校生の頃と同じ担任、生徒……しかし異なる授業内容。


 土曜日の13時から釣りの授業がある日に、時計がずれてて大遅刻する夢だった。


 家を出たのは13時。私の時計では12時30分。


 準備をしようとしていたのにもう13時だと言われて大慌てだった。


 何も準備してない!


 送ってあげると親に言ってもらえて、送ってもらおうとしたけれど場所がわからない。


 何も知らないぞ?!


 終わった、詰んだ……。


 絶望的な気持ちになっていると、釣り堀に場面が変わっていた。どうやってここまで来たのかは覚えていないか、夢あるあるの場面転換か。


 海辺の岩場に釣り道具を渡してくれる人がいて、釣り堀は海から立ち上っている光の柱から選べるというものだった。


 赤い光の柱、薄黄色の光の柱、水色の光の柱……たくさんの光の柱が海からまっすぐ空へと伸びていて、光の中には釣れる魚が浮かんで見えていた。


 どの魚も泳いでいる様子が映し出されているみたいで、見ているだけでとても美味しそうに見えた。


 釣り堀を選んで飛んだはずなのに、結局釣りをしている様子は夢に出てこないまま、実家の駅前に風景が移っていた。


 水戸黄門のお話をしながら歩く老人集団の後ろを歩いていると、キャストの変更の噂話を耳にした。


 キャストに何かあったのかな?


 心配になっていると、釣り堀でお願いをしてきた人がいたらしい。


 夢の中の私は「釣りの時のあの人だ」と言いながら、切符を買いに上がる階段の下にあるスペースへ走っていった。


「釣りはどうだった?」


 顔を合わせるなり聞かれた言葉に、夢の中の私は「あはは」と言いながら頭をかいていた。


 全然釣れなかったみたい?


 夢を見ている私は思いながら続きを見守った。


 どうやら、釣り堀で指名手配されていた人を捕まえるのに貢献したらしく、小さい子が無事だったかを聞きに来たらしかった。


 夢を見ている私にその時の光景が浮かんで見えてきた。


 黄色いスーツを着た美女と、黒いスーツを着た瘦身の男二人が連行される瞬間だった。


 生まれてきた子が特別なことのできる子で、それを悪いことに利用しようと連れて行ってたらしい。


 その子から見たその二人は伯母とその旦那に当たる人で、夢の私が話している相手こそが血のつながった親らしい。


 親子仲睦まじい様子を眺めながら、夢の中の私は嬉しそうにしている。


 そして、どういうわけかご懐妊の報告を周りの人間が待ちわびていた。


 話を聞いてみると、どうやらこの子を助けた時の影響で、関わった人の誰かが子供を授かったのだという。


 まずは夢の私が疑われたけれど、子供なんて授かっていなくてきょとんとしていたから「違ったか―」なんて落胆されているのも見た。


 連行していった眼鏡のスーツ美女が報告か何かで映った時も、同じようにご懐妊?! なんてヒソヒソ言われながら祝杯をあげられかけていたけれどその人も違っていて、みんな落胆していた。


 なんでそんなに授かってほしいんだろう?


 夢の私も見ている私も疑問に思っていると、どうやら解決した時の余波で授かった子は能力がある子らしい。


 人間が能力に興味持って懐妊を期待しているなんてきっと碌なことにならないな。


 呆れそうになりながら見守っていると、なんと、懐妊したのは捕まった黄色いスーツの女の人だったことがわかり、その場の全員が大喜びだった。


 どうしてそんなに喜んでいるんだろう?


 言い知れない不安に見舞われていると目が覚めた。

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