2024/4/28

 誰かが殺し合っている夢だった。私もその中に放り込まれていた夢。


 水の張られていない、そこの深いプールのような場所で複数人。


 水槽の中にホースが垂らされ水が流し込まれ始めると、殺し合いをしているうちの一人が私に針を刺してきた。


 すごく長い針だった。


 あえて致命傷を外しているようで、肺や食道、目といった地味にきついところを刺された。肺はもしかしたら心臓だったかもしれないくらい際どい場所に刺された。


 痛いなんてもんじゃないくらい痛いし、片目見えないし息しづらくてなんか気持ちが悪かった。


 穴が開いている部分が浸かるよう、ホースから出ている水が溜まっている場所へ引きずって行かれて押し込まれた。


 何をしたいかわからなかったけれど、窒息する前になんとか抵抗して抜け出した。


 抜け出し、満身創痍でいると、そいつは他のやつを狙いに行ってしまった。


 針は長かっただけで太くはなかったからか、傷口はすぐふさがったようだったけれど、痛くてたまらないし、違和感が消えることはなかった。


 そのうち、食道を通して流れ込んだ水のせいなのか、胃のあたりが痛くて気持ち悪くなってきた。


 他の部分に刺した針は意識を逸らすための囮みたいなもんか。


 水はただの水じゃなかったみたいで、そのうち眩暈がしてきて倒れた。


 他の人も同じように水に浸けられて様子がおかしくなっていた。


 このままじゃ全員死ぬ。殺し合っても合わなくても。


 そんなことをうっすら考えていると、違うシーンになった。夢あるあるだ。




 小さい女の子二人がキャッキャとはしゃぎながら地面を掘っているところだった。


 リアル版マインクラフトを思わせる世界だった。


 全部現実と変わりない景色だけれど、女の子が地面を掘っていくと大きな空洞を掘りあてていたからそう思っただけだった。


 マインクラフトと違うのは、空洞の中に黄金都市があったこと。


 ドラゴンと鳥を合わせたような黄金像が口から水を出している豪華な池がそこにはあり、ピラミッドも黄金、ありとあらゆるものが黄金でできた黄金郷。


 女の子二人はキャハハと笑いながら無邪気にまた地下を掘り進めると、また違った空洞を掘り当てていた。


 すごいね、発掘隊だ。


 私はその夢の世界にいるのかいないのかわからなかったけれど、その二人の様子を温かく見守っているようだった。


 黄金都市の下にあったのは金銀財宝が眠る宝物庫。


 たくさんの宝石、装飾品、金塊、あらゆる宝の山。


 女の子二人は大はしゃぎだ。


 やったね、大当たりだ! すごいなあ!


 二人が喜ぶ姿を見ながら一緒に喜んでいるとまたシーンが切り替わった。


 もしかすると覚えている部分がツギハギだからそう思っているだけかもしれないけれど。





 自転車で山道を降りていた夜道の夢だった。


 でこぼこで危ない道を無灯火で走っていてとても危なかった。


 そんなことをせずとも、私が自転車で走っている場所はとても危ない場所だった。


 土が盛られただけで小高くなっている場所にある一軒の家。


 周りをコンクリートかなにかで固めたわけでもなく、木が植えられているわけでもなし。


 いつ崩れてもおかしくない場所に家があること自体怖くて危ないのに、そこの周りを何度も自転車で回っていた。


 どうしてそんなところをうろついているのかわからなかった。


 何周かしたあと、でこぼこした道を自転車でくだっていった。


 いつの間にか家に戻っていて、家から眺める満月に思いを馳せていた。


 あれ? こないだが満月じゃなかったっけ?


 そんなことを思っていると目が覚めた。


 夜明け前の2時59分。


 外は青暗くて、とても綺麗だけれど眠気を誘う居心地の良い夜。


 月は見れなかったけれど、この時間のこの空の色が好きだ。


 そんな不思議な目の覚め方だった。

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