【なんか知ってる】本に出てくるドラゴンの異世界~有隣堂さえ知らない異世界003~
web小説には興味がなかった。異世界転生に憧れなんて持つはずもない。しかし現状をほぼ正確に把握した僕は、恐怖すると同時に舞い上がっていたのかもしれない。少なくともシラフとは思えない。
「やめなさい。愚かな子らよ。」
「……」
商人らしき男は震えを止め、武装した二人の男女は呆気にとられたようにこちらを見ている。龍は空気の抜けるような音と共に疑問符を出していた。
「まぁ何があったかは存じませんけど、ここはこのミミズクに免じて互いに矛を収めてみましょうよ」
僕は喋りながら、「なんで僕は龍も説得しようとしているのだろう」と思った。ザキさんが「これとか面白かったですよ」と薦めていた作品では確か異世界で女の子が誰とでも恋愛していた(あらすじしか読んでないけど)が、さすがに龍とは話せないだろう。そう思った。
「……?」
「~~~~~?」
「~~??」
「ギャオゥ?」
僕はR.B.ブッコロー。アメリカに行ったことがあります。
有隣堂さえ知らない異世界 ミミズクの踊り食い @sionome
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