【夏生】Episode6 呑み会

駿が逮捕され、世間は大きく騒ぎ立てた。


それに伴い、東都市立病院は廃業することになった。


僕はというと、科捜研に完全に復帰していた。


少し、出向していた時よりも忙しい毎日になってしまった。


8月半ば。


僕は、ビアガーデンで2人の男性と席を共にしていた。


一人は、はじめ。


もう一人は、呉治。


「藤ヶ崎さん、木倉さん。

お久し振りです」


「おいおい、呉。

今は、仕事中じゃねえんだから名前で呼べよ」


「そうですね、はじめさん」


呉治は、黒縁メガネにオールバック。


ネイビーのぴしっとしたスーツに身を包んでいた。


「呉治。今日はこないだの例ということで。

僕の奢りなので好きに呑んで食べてよ」


「なんだ、夏生も呉になにかしてもらったのか。

俺も呉の分出すぜ」


「はじめさんの方は少し大変でしたね」


はじめの方も何かあったのか。


呉治は、なかなかに優秀だから助かるな。


「まあ、お二人共大変でしたね。

では、お言葉に甘えて」


それから僕たちは、料理とお酒に舌鼓を打つのだった。


はじめは、酒よりも料理・・・特にお肉メイン。


呉治は、どちらも均等にかな。


僕もまた均等かな。


「はぁ、お前も駿関連だったのかよ」


「「も」ってことは、はじめもってことか」


「ああ、あいつはホント面倒なことしかしなかったな」


その後も、しばらく三人で話をしながら呑み会を楽しむのだった。


夏生編 Fin


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はじめ編と呉治編にそれぞれ続きます。


まだまだ、駿の話は続きます。

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